建設業情報管理センター(CIIC)が公表している建設企業の経営事項審査(経審)結果のうち、@売上高A2カ年(または3カ年)平均完成工事高B評点YC八つの経営状況分析指標―による総合ランキングを11月29日時点のデータを基に独自に集計した(※)。四つの項目でより上位にランクインしている企業の総合順位を見ると、トップは積水ハウスとなり、2位に生和コーポレーション、3位に南海辰村建設が続いた。積水ハウスは今回を含めた過去4回の調査でいずれも1位となった。
積水ハウスは売上高が2位、建築平均完工高が3位、評点Yが6位、経営状況分析指標が10位で、唯一4項目ともトップ10に入った。生和コーポレーションは評点Yと経営状況分析指標の2部門でトップとなり、経営面で最も優れている点が目立った。南海辰村建設も評点Yは3位、経営状況分析指標は2位となり、経営面での評価が高かった。
4項目のうち、売上高は大和ハウス工業が5兆円、積水ハウスが3兆円、竹中工務店が1兆円をそれぞれ超え、3社で他を圧倒。建築平均完工高は、過去3回の調査で2位だった竹中工務店が1兆0774億6725万円で大和ハウス工業を押さえてトップとなった。3位の積水ハウスも9000億円台で4位以下を引き離した。トップ5は、いずれも前回(24年5月末時点)、前々回(23年11月末)とほぼ同じ顔ぶれだった。
経営面について、今回は評点Y、経営状況分析指標とも生和コーポレーションが1位となった。前回の5月末時点と比べ評点Yは37点、経営状況分析指標は21点増加した。この他、過去3回の調査では下位に位置していたプレジオがトップ10圏内に順位を上げたのが目立った。
今回調査対象とした企業の経営状況分析指標では、699〜650点は3社、649〜600点は42社、500点台は230社、400点台は332社。400点未満の企業は436社あった。
※今回のデータは、大阪府内に本社を置く主工種が「建築一式」の企業1555社で建築一式の完成工事高の元請け比率が50%以上の1043社を抽出。売上高、建築平均完成工事高、評点Yは経審結果にあるデータでランキング。八つの経営状況分析指標は経審結果にあるデータをそれぞれ100点満点で得点化して独自に算出した総合得点で順位を付けた。これら企業としての儲けや経営安定度を見る四つの項目でより上位にランキングされていることが総合的に優れた企業と判断した。
取材協力・JME
※ランキング表は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社