日本工業経済新聞社(群馬)
2024/12/20
【群馬】嬬恋村と長野原町で4基の谷止工を計画
県吾妻環境森林事務所は、2025年度に治山事業として嬬恋村と長野原町で実施する谷止工について、工事概要を明らかにした。嬬恋村で1基、長野原町は3基の合計4基を築造する計画としている。当初予算への工事費を要求しているところ。いずれの地区も冬は降雪の恐れがあるため、年度明けに条件付き一般競争入札での公告を見込んでいる。
治山事業は、それぞれの地区において集中豪雨などの影響により渓岸侵食が進んでおり、渓床に蓄積した不安定土砂の安定化および移動防止を目的に実施するもの。
嬬恋村の1基は今井地内の中林地区で建設。長野原町における3基の工事については大津地内で二軒屋地区1基、横壁地内が山根地区2基となっている。谷止工はいずれもコンクリートの全土圧型となっている。
嬬恋村今井地内で25年度に建設する谷止工は堤長44・5m、堤高5・5m、幅1・5mの規模で、コンクリート量440立方mを使用して施工する。24年度は、下流部で都建設(長野原町)が担当して、谷止工を築造している。設計は、群馬県森林組合連合会(前橋市)がまとめた。
長野原町の大津地内の谷止工は、上流部を本年度にグランドリサーチ竹内組(長野原町)が施工しており、その下流部へ新設する。堤長34m、堤高5m、幅1・5mの谷止工を築造する。コンクリート量は320立方mを使用して新設。設計は、群馬県森林・緑整備基金(榛東村)がまとめている。
長野原町横壁地内では10と11の2基を建設する。10は堤長38m、堤高6・5m、幅1・5mとなり、コンクリート量480立方mを用いて築造する。11については堤長42m、堤高6m幅1・5mの規模。コンクリート量は480立方mを使用する。分割しての発注も視野に入れて調整を進めている。設計は、いずれも群馬県森林組合連合会が担当した。本年度は来年度発注の上流部となる、12の谷止工を東光建設(長野原町)が担当して施工している。
なお、計画通り施工が進んだ場合、25年度内での事業完了となる見込み。