神奈川県警察本部は、大和警察署の建て替えに向けた調査に着手する。広い敷地面積を生かし、現地建て替えを行いたい考えだ。実現性を探るため、建て替え可能性調査をアール・アイ・エー(横浜市鶴見区)に委託した。2025年3月14日までに成果を得て、庁内で検討を深める。
大和警察署の敷地面積は約1万平方b。建て替えの対象となる庁舎は本館と別館、新館で構成する。規模は鉄筋コンクリート造3階建て総延べ約3900平方b。1971年に竣工した。この他、総延べ床面積が約1300平方bの職員公舎5棟や車庫などが立ち並ぶ。所在地は大和市中央5ノ15ノ4。
庁舎は築50年以上が経過して老朽化が進んでいる他、署員数や公用物品の増加による施設の狭隘(きょうあい)化も問題となっている。
建て替えに当たっては、5棟ある職員公舎を解体して用地を確保する方針だ。敷地面積は広いものの現庁舎が敷地の中央に位置しているため、職員公舎の除却後に仮設庁舎を敷地内に建設できるか、ローリング工事を行えるかなどの検討事項について、業務内で調査する。
職員公舎に関しては、新たに整備は行わずに廃止する予定だ。
県警では、21年3月に神奈川県警察施設整備基本計画を策定。築年数を基準に建て替えや長寿化対策などを進めており、21〜30年度までの第1期計画期間内に築60年を迎える大和署の他、港南署、戸塚署、瀬谷署、川崎臨港署、高津署、相模原南署、伊勢原署の7カ所を建て替える。
提供:建通新聞社