長岡京市は、馬ノ池川排水区内の浸水被害の解消を図るため、小畑川と交差する久貝サイフォン(伏越しトンネル)及び下流側水路の改修工事を計画している。
対象は、長岡京市久貝2丁目他の久貝サイフォン(L140m)及び下流側水路(L152m)。排水面積は55・55f。
小畑川を横断している既設サイフォンを撤去することは、周辺へ非常に大きな影響を及ぼすことから、既設サイフォンを利用する対策としながら、既設サイフォンで認可計画から不足している断面積を補うためのバイパス管を推進工法にて布設する計画とする。このため、既設ボックスは管更生を実施する。
工事内容は、既設口2000×1500(管更生)L130m、新設HPφ1650、L137m。施工方法は管更生法及び推進工法(中大口径)。
発進立坑は小畑川右岸側、到達立坑は小畑川左岸側とする。小畑川への影響については、堤防部の土被りが15・16m、河床部への土被りが4・89m。堤内側の構造物は、左岸が既設・新設サイフォンタワー(河川区域内)、右岸が既設サイフォンタワー+新設分水人孔(河川区域内)。
既設構造物の破砕工法は、施工実績が多く、民地に影響が小さくなるように立坑必要寸法幅が小さい「ミリングモール工法」で検討する。既設ボックスの老朽化対策として、管更生を実施。サイフォンボックスは屈曲した線形であると考えられるため、屈曲した場合でも施工可能として建設技術審査証明を受けているPFL工法で検討する。
既設サイフォンの改築を実施した場合のシミュレーションによると、家屋への浸水被害が発生していた箇所の浸水が完全に解消する結果となる。
概算工事費は9億2103万3000円で、概算工期は1年5ヵ月。
設計業務はこのほど、公募型指名競争入札で通知。令和7年1月29日に開札し、担当業者を決める。設計工期は7年9月30日まで。