国土交通省四国地方整備局の事業評価監視委員会は12月3日、愛媛県内などで事業を進めている国道56号宿毛内海道路(宿毛新港〜一本松、一本松〜御荘、御荘〜内海)、津島道路について一体的に事業再評価(重点審議)を行い、同局が「事業継続」とする今後の対応方針を妥当とした。
事業費は、宿毛内海道路(宿毛新港〜一本松)は物価上昇で23億円増の293億円とする。御荘〜内海は、物価上昇で44億円増える一方、横断函渠の見直しでコスト縮減が1億円あり、差し引き43億円増で473億円。津島道路は、物価上昇で事業費が35億円増え、491億円となった。
御荘〜内海の横断函渠は当初、道路と水路を2本ずつ建設する予定だったが、道路水路兼用の函渠を2本とすることで、工事費を1億円減らした。
費用便益比(B/C)は、高知県内部分も含めた一体評価区間である、いよ小松ジャンクション(JCT)〜高知JCT間では、事業全体で1・9、残事業が0・9。宿毛新港〜一本松は事業全体が0・5、残事業0・6、一本松〜御荘は事業全体も残事業も0・4、御荘〜内海がともに0・3、津島道路が事業全体が0・6、残事業が1・4。
今後、宿毛内海道路の土配計画に配慮した縦断計画を見直し、切土量を抑制し盛土量を増加し、事業内での効率的な土配計画の活用でコスト縮減と事業スピードの向上を狙う。
一本松〜御荘の計画区間は愛南町中川〜同町御荘平城で延長9・8`、標準幅員12・0bの2車線道路。21年度に都市計画決定し、本年度に事業化した。全体事業費は450億円。調査設計を行っている。
御荘〜内海の計画区間は愛南町御荘平城〜同町柏で延長7・6`、標準幅員12・0bの2車線道路。21年度に都市計画決定し、22年度に事業化した。全体事業費は473億円。調査設計を進めている。
津島道路の計画区間は愛南町柏〜宇和島市津島町若松で延長10・3`。幅員は中央分離帯がないため、宿毛内海道路より狭い10・5bとなっている。12年度に事業化した。全体事業費491億円。用地進捗率は約98%、事業進捗率は約48%。調査設計や用地買収、工事を行っている。
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建通新聞社