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秋田建設工業新聞社
2024/12/12

【秋田】プラント設置7年度に着工/(株)男鹿なまはげ魚工房が旧夕陽温泉WAOで陸上養殖事業

 男鹿市で魚の陸上養殖事業を行うため、地元の金融機関や水産事業者などが参画して設立された株式会社男鹿なまはげ魚工房(男鹿市野石字大場沢下1−17、澤村誉代表取締役)は、男鹿市の旧夕陽温泉WAOにプラントを設置し、完全閉鎖型循環式陸上養殖を行う。プラント規模は20tと5tで、今月上旬にNTTアグリテクノロジーが設計に着手。7年7月頃までにまとめて同月をめどに着工し、8年7月または8月の完成を目指す。施工者は検討中。12日に県庁で記者発表会および男鹿市との立地協定締結式が行われた。

 同社は、近年の漁獲量減少や異常気象に伴う漁獲量の変動など、水産事業を取り巻く課題を解決するため、NTT東日本を筆頭株主として11月に設立された。あきぎんキャピタルパートナーズ、秋田魁新報社、武田水産、台島大謀、瑶光水産、金森水産、三宝食品も出資している。

 ハタ科の最大種である「タマカイ」を養殖する予定。飼育には26〜28℃の水温が必要なため、水温調整には温泉熱の活用も検討している。

 プラントの完成後、8年8月頃から飼育を開始。9年夏頃に初出荷する予定で、初年度の生産量は約2tを見込んでいる。事業拡大については需要を見ながら検討し、将来的に年間100tの生産量を目指す。

 立地協定締結式に出席した菅原広二男鹿市長は「構想から実現まで迅速に進み、スピード感を感じた。地方創生に繋がるため、市も支援していく」、澤村代表取締役は「地域の水産会社と共に歩むモデルだと考えている。まちづくりに貢献できるよう、地域ととも成長していきたい」と意気込みを語った。

提供/秋田建設工業新聞