県教育庁総務課施設整備室は10日、男鹿地区統合校(仮称)と横手地区統合校(仮称)の整備事業に関するサウンディング型市場調査の結果を公表した。事業方式はDBO方式(設計、建設、運営)、RO方式(民間事業者による施設の改修・運営)などの提案があり、結果を踏まえ具体的な内容で再度、サウンディングを行うか、このまま事業方式や公募条件の整理などを行うための庁内検討に入るかなど、今後の方針を詰めていく。
男鹿地区では、男鹿海洋高等学校の校舎を改修するほか、工業科実習棟を増築して男鹿工業高等学校と統合、11年の開校を目指す。横手地区では、増田高等学校の校舎を改修して使用、平成高等学校と雄物川高等学校の3校を統合し、13年の開校を予定している。
いずれも施設・設備の老朽化や維持管理費の増が課題となっており、民間事業者のアイデアを生かしながら整備する方策を検討するため、説明会や現地見学会を経て、先月22日にサウンディングを実施。男鹿地区には2者、横手地区には1者が参加した。
調査では事業方式に関し、男鹿地区で「DBO方式」「BTO(民間が建設、所有権移転、公共で管理)+RO方式」、横手地区で「RO方式」が提案された。また、発注を従来方式ではなくPFIにした場合は、「地域企業の発展と成長のため、SPCの代表企業は地元を優先して欲しい」「施設の維持管理において手続きに係る準備経費を削減できる」といった意見があがっている。
男鹿海洋高等学校は、普通教室棟・管理棟(RC4F)、特別教室棟(W2F)、実習棟(RC2F)など、増田高等学校は、管理棟・普通教室棟(RC3F)、特別教室棟(RC3F)、総合学科棟(RC2F)などで構成。具体的な改修内容は示されていないが、サウンディング参加事業者はいずれも、公募条件次第では参加意欲があるとしている。
提供:秋田建設工業新聞社