トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

滋賀産業新聞
2024/12/11

【滋賀】滋賀県 県庁各棟のあり方検討へ

 国の登録有形文化財となっている滋賀県庁本館をはじめ、県庁敷地内にある各棟の在り方検討が開始される。三日月大造知事がこのほど県議会で明らかにしたもの。スケジュール等は明らかにされていないが、新年度から県庁本館の保存活用や各棟の大規模改修などの方向性が協議される模様だ。
 現・滋賀県庁舎(大津市京町)は、本館をはじめ新新館、旧新館、北新館、東館のほか、滋賀県公館、危機管理センターなどから構成。このうち本館は、明治21年竣工の旧庁舎が手狭になったことから、新たな庁舎として計画され施工、昭和14年5月に竣工。今年で85年を迎えている。規模はRC造一部S造4階建、地下1階建、延1万5529・98平方b。設計は、工学博士・佐藤功一氏、施工は建築・大林組、電話設備・沖電気、電機設備・工藤電気工業所、暖房換気衛生設備・須賀商会―(会社名は当時のもの)。外観は新日本近世式であり、外壁腰壁には人造石小叩き仕上げとし、上部を信楽焼のスクラッチ二丁掛けタイルを使用。内部は壁上部や天井を白漆喰塗で仕上げるなど、重厚な趣のある姿となっている。
 また昭和49年竣工の県庁別館(現・旧新館)の規模はSRC造7階地下1階建、延8888・85平方b。設計は山下寿郎設計事務所と滋賀県建築設計監理事業協同組合、施工は建築・大林組、設備を太陽工藤工業、須賀工業、日本管工業―が担当。
 昭和57年竣工の商工労働会館(現・東館)の規模はSRC造7階建地下1階、延5625平方b。設計は滋賀県建築設計監理事業協同組合、施工は建築・笹川組、電気設備・浅海電気―京津電工JV、機械設備・須賀工業―桐田設備JV。
 昭和62年竣工の県庁新館・公文書センター(現・新新館)の規模はSRC造7階建地下1階、延1万1592・73平方b。設計は滋賀県建築設計監理事業協同組合と山下設計。施工は建築・大林組―笹川組JV、電気設備・住友電設―中島電業所JV、機械設備・三建設備工業―関西設備工業JV。
 県議会において三日月知事は「今後、10年から20年の間に建替えや大規模改修が必要になる」との認識を明らかにし、そのための整備時期や財政負担の平準化―などを検討していくとした。また国の登録有形文化財となっている本館については、専門家の意見を反映して保存活用策を探る考え。なお、庁舎の位置については「現時点では現在の場所が望ましい」としている。

提供:滋賀産業新聞