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建設経済新聞社
2024/12/10

【京都】京都コンサートホール大規模改修 施設閉館し令和10〜12年度に工事 設計は公募プロポで選定へ

 京都市は、左京区下鴨の京都コンサートホールについて、大規模改修を計画。近く基本設計を委託する。
 京都コンサートホールは、平安建都1200年事業の一環で、平成7年10月に開館した京都最大級のクラシック専用ホール。規模はRC造地下2階地上5階建、延2万2442・3u。設計は磯崎新アトリエが手がけた。
 平成30年度に京都コンサートホールの機能維持・長寿命化に向けた改修・整備計画を策定。整備計画では、劣化度調査等に基づく大規模改修基本計画を併せて策定しており、パイプオルガンのオーバーホール、各舞台設備の更新、施設を開館しながらの改修が困難な改修等について、施設を全面的に閉館して行うこととし、また改修にあたっては、京都コンサートホールが極めて優れた意匠と音響性能を有する世界に誇れるホールであることを踏まえ、これらを維持継承するとともに、現行法への対応や機器のデジタル化など、社会状況や技術の進歩等に対応した改善を行うこととしている。
 主な改修内容は、@建築工事として便所改修、ホワイエ(2階、4階)及びエントランスホールの特定天井対策、エレベーター増設に関連する躯体撤去、設備の更新に関連する内装の撤去・復旧、外壁改修、防水改修、大ホール及び小ホールの内装劣化、損傷部の改修、スロープの新設、厨房の改修、地下立体駐車場撤去、A電気設備工事として受変電設備の更新、照明設備のLED化更新(外灯含む)、イベント用電源の増設(ロビー等)、非常用発電設備の更新、防犯・入退室管理設備(ITV設備)の更新、情報表示設備(電気時計設備の更新、デジタルサイネージの新設)の更新・新設、自動火災設備の更新、太陽光発電設備の新設、B空調衛生設備工事として空気調和設備の更新、衛生設備の更新、C昇降機設備工事として昇降機設備(エレベーター・エスカレーター)の増設及び更新、D舞台音響設備工事として大ホール、小ホールの舞台音響設備の更新(オールデジタル化)、E舞台照明設備工事として大ホール、小ホールの舞台照明設備(調光盤含む)の更新、F舞台機構設備工事として大ホール、小ホールの舞台吊物及び舞台機構設備の更新、Gその他として魅力向上方針に資するその他改修工事。
 事業スケジュールは、令和6〜9年度に基本設計・実施設計(設計業務受注者選定期間含む)を行い、10〜12年度の工事(施工者選定期間含む)を予定。
 都市計画局は9日、京都コンサートホール大規模改修工事設計業務委託ただし、建築及び設備工事基本設計業務委託について、公募型プロポーザルで公告した。
 主な業務内容は@コンサートホールの意匠及び音響性能の維持向上、その他施設の利便性向上を図るため、基本設計を行うA改修前後において、ZEBの達成率を確認できる資料を作成するB照明器具、太陽光発電設備、空気調和設備など機器更新や新設に伴い省エネルギーになるものは、改修前後で想定の消費電力量等の削減量を算出できる機器リストを作成するCデジタルサイネージの新設に当たっては、屋外広告物条例を確認のうえシステムを検討することD工事中も施設職員が勤務していることを踏まえ、工事区画、仮設電気、仮設水道、停電期間、防災管理等を時系列で検討のうえ仮設計画を作成するE機器の納期、各種工事間の干渉、備品の引っ越し等施設側の準備期間等を考慮し、工事の想定工程表を作成するF業務に当たっては、魅力向上方針に基づき設計を進めること等。
 履行期間は12ヵ月以内。
 概算予定価格は1億7460万円(税抜)。
 プロポは、単体企業に加え、JVの参加も可。主な参加資格は、▽プロポに参加しようとする者(JVの場合はその代表者)は、一級建築士事務所としての登録を行っている建築士事務所である▽プロポに参加しようとする者(JVの場合はその代表者)は、京都市契約事務規則第4条第2項に規定する一般競争入札有資格者名簿(京都市競争入札参加有資格者名簿(測量・設計等)における登録種目が建築設計又は設備設計であるもの)に登載されている等。
 参加表明書の提出は令和7年1月27日まで。参加資格の有無の通知は令和7年1月29日を予定。技術提案書の提出は第1号様式から第6号様式が令和7年1月27日まで、第7号様式及び第8号様式が令和7年3月3日まで。なお第一次審査結果の通知は令和7年2月7日頃の発送を予定。
 その後、第二次審査(ヒアリング審査)を令和7年3月14日に行い、受託候補者選定結果の通知を3月21日に発送する予定。
 担当は京都市都市計画局都市企画部都市総務課技術担当(рO75−222−3641)。