秋田市上下水道局は、明田雨水排水ポンプ場(東通明田)で行うポンプ1基の増設に関し、11月補正予算案に古川雨水排水ポンプ場の遠方監視制御等設備を含め2億7,000万円の債務負担行為を提案しており、1月下旬または2月上旬に公告、2月中の契約を目指す。9日の市議会一般質問では、昨年7月豪雨による内水氾濫の対策について、川口雅丈議員(自民)から質問があり、市は「8年度からの供用開始に向け早期着工を目指す」と答弁した。
明田雨水排水ポンプ場には現在、1分あたり76㎥を処理できるポンプが2台、設置されているが、昨年7月の大雨を踏まえ、既設と同量を処理できるポンプを1基、整備し、太平川増水時の雨水排水能力を1.5倍に増強する。日本水工コンサルタントに委託していた実施設計は、今年10月30日に脱稿している。
昨年7月の内水氾濫を踏まえた対策ではこのほか、秋田駅東地区の秋田大学医学部附属病院周辺の浸水被害軽減を目的に、雨水貯留施設等の整備に向けた計画策定に着手。広面地区で太平川が溢れ大規模な浸水被害が発生したため、雨水を一時的に貯留できる雨水貯留施設(貯留槽)の新設を検討する。
計画策定では、雨水貯留施設の処理能力や整備地の検討、概算工事費の算定などを行う。7年度以降に実施設計や土質調査、必要に応じた用地取得などを進める。
市は浸水被害の軽減を図るため、河川からの逆流を防止するフラップゲートの整備も進めている。これまで太平川に2カ所を整備済みで、残りの10カ所については県が進める河川改修に合わせ整備する。
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秋田建設工業新聞社