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建通新聞社(神奈川)
2024/12/09

【神奈川】横浜市 馬入川系統再構築の基本計画着手

 横浜市水道局は、工業用水道として利用している馬入川系統の再構築に伴う基本計画の策定に着手した。策定業務を日水コン(東京都新宿区)に委託して、2026年10月末を期限に成果を得る。40年度の馬入川系統廃止に間に合うよう、最も経済性と施工性の高いルート・方法について、複数案を比較検討する。
 市の工業用水道(工水)は、自然流下で導水する「相模湖系統」と、ポンプで導水する「馬入川系統」の二つがある。取水・導水は上水道と同じ施設を使用している。
 相模湖系統は、沼本地点(沼本ダム)で取水した後、主に鶴ケ峰沈でん池へ導水し、鶴見区、神奈川区、西区、保土ケ谷区などの43ユーザーへ給水している。
 馬入川系統については、寒川地点(寒川取水堰)で取水した後、工水小雀沈でん池へ導水し、戸塚区、栄区、中区、磯子区の23ユーザーへ給水中。
 合計の給水能力は日量36・2万立方bとなっているものの、21年度に全ユーザーを対象に調査を実施した結果、おおむね20年後の1日当たりの契約水量の見通しは約17万立方bまで落ち込む見通し。
 将来的な水需要の減少を踏まえ、エネルギー消費が大きい馬入川系統を廃止し、相模湖系統施設への統合を決定。これに伴い、工水鶴ケ峰沈でん池から根岸・磯子地区、戸塚・栄地区へ給水する新たな管路や配水池を整備するための基本計画を策定する。
 対象区間は@工水鶴ケ峰沈でん池〜西谷浄水場付近=約3・7`A既設の上水道相模湖系導水管〜上水道野毛山幹線=約1`B既設の上水道野毛山幹線〜旧野毛山配水池内=約6・3`C旧野毛山配水池内〜平楽配水池内=約2・5`D平楽配水池内〜根岸湾臨海工業地帯付近(既設工水根岸線)=約2・2`E既設の工水西線(保土ケ谷区)〜工水戸塚線(戸塚区)=約9`F既設の工水戸塚線(戸塚区)〜長尾台町・田谷町のユーザー2社(栄区)=約2・4`―の計7区間。
 各区間について、新設路線を複数案検討するとともに、接続位置や口径を立案。立坑用地や工法などもまとめる。


提供:建通新聞社