滋賀県湖東農業農村振興事務所は、管内土地改良事業の愛西西地区(彦根市南三ツ谷町他)で進めている「かんがい排水事業」について、22年度新規事業採択を受け委託した測量、地質調査、詳細設計を完了させ23年度秋初弾として発注した排水路改修工事その@を24年10月完了させた後次工区として予定していた排水路改修工事そのAを県本庁耕地課から公告中で、次段階に向けた測量業務も県湖東農振から公告している(いずれも12月9日開札)。25年度も排水路改修工事を発注する考えで、以降の年度も順次、概要・規模を精査し発注していき、28年度までの7ヵ年で完了させたい考え。なお総事業費約13億8300万円。
24年度は県本庁耕地課より愛西西地区排水路第2工事として排水路工延長356bを発注し(12月9日開札)25年10月21日までの工期で進める。また湖東農振からも愛西西地区測量その2業務を委託し(12月9日開札)、25年7月15日に完了させる。
事業採択を受け22年度、愛西西地区測量業務をジオクリニック(長浜市)に、土質調査を土質工学(大津市)に委託し完了、また実施設計業務はキタイ設計(近江八幡市)に委託し繰り越しで23年度完了。
愛西西地区の水田計268・6fを対象としたかんがい排水事業計画では、老朽化によって機能低下や排水不良が生じている農業水利施設を更新整備し、排水機能の機能維持と安全性向上、施設管理の合理化・省力化を図る。
事業計画によると、彦根市市南三ツ谷町、本庄町、下稲葉町他地先の受益面積268・6fにおいて、73年に新設された「大川幹線排水路」(鋼矢板、コンクリート矢板、ブロック積、A型アーム柵渠、H900×B1300〜H1350×B6500)総延長5・054qのうち、4・369qを対象に改修工事を実施。老朽化の著しい鋼矢板護岸延長1140bの改修や、複数工区でのアーム布設替え等を行う。
事業費は、排水路工事費11億9900万円に、測量試験費9500万円、用地買収補償費2400万円等を合わせた総額13億8300万円を試算。
同地区は、65〜73年の県営ほ場整備事業愛西西地区等による排水施設「大川幹線排水路」が造成後約48年と耐用年数を超過し、機能低下や排水不良が見られることから施設の更新整備を計画。老朽化した排水施設の改修により排水施設の機能維持と安全性向上、施設管理の合理化・省力化、維持管理費の節減による農業生産性の向上と農業経営の安定を図る。
提供:滋賀産業新聞