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建通新聞社(中部)
2024/12/06

【愛知】久屋大通南エリア サウンディング調査へ

 名古屋市住宅都市局は、久屋大通公園南エリアの再整備で、サカエヒロバスにサンクンガーデンを設けるとともに、光の広場に多目的ホール施設を配置する考えだ。両施設の整備を含む、同公園南エリアの再整備構想の早期策定を目指す。事業具体化に先立ち、サウンディング調査を実施して民間事業者の意見を反映させていく方針だ。サウンディング調査は、早ければ2025年2月ごろにも開始する見通し。
 南エリアの再整備は民設民営で進める考え。サカエヒロバスへのサンクンガーデンの設置により、森の地下街から地上の久屋大通公園南エリアに人が流れる動線を確保する方針。
 多目的ホール施設は、屋内イベントやライブ会場としての活用を見込む。施設の規模は、サウンディング調査を通じて決めていく考えだ。以前検討していたアリーナは、光の広場の地下を横断する地下鉄構造体に対する対応を民設民営で進めるのは困難と判断したようだ。
 南エリアの再整備では、これまでに再整備の方向性(案)が21年3月に示されている。
 サカエヒロバスと愛の広場は、大規模イベント空間へ迎え入れるためのメインゲートと位置付け。地下鉄・地下街から新たな人の流れを創出するとともに、滞留空間と集客施設を設ける方向性を示している。なお、再整備の方向性案には盛り込まれていないが、サカエヒロバスと広小路通を挟んで北側にある希望の広場には、SRT(新たな路面公共システム)の栄の降車・乗車場が配置されることとなった。
 エンゼル広場とエディオン久屋広場は、イベント設備を強化するとともに、集客施設や憩いの場など日常的な利用にも配慮した空間とすることで、イベントをしやすく、居心地の良い空間としていく考え。両広場間は、親和性を向上させるともしている。
 光の広場・南噴水広場は、魅力的な集客施設を設け、広域から来訪者が集まる空間活用の考え方を示している。
 サウンディング調査は、開発事業者をはじめ、造園などさまざまな業種の事業者を対象としたい考え。事業者によって対話回数は異なるとみており、25年夏ごろまでに対話を完了するスケジュールを見込んでいるようだ。調査は、PPP/PFI方式で事業を実施した場合の事業概要書を作成、民間事業者の事業に対する意見や要望、参加意向を把握する。調査結果を踏まえて事業スキームの検討に反映させる。
 南エリアの再整備では、新型コロナなどもあり、これまで事業化に向けた動きがオープンになってこなかった。緑政土木局が進めるPrak−PFIなど民間活力を導入した再整備では、サウンディング調査の実施は、ある程度の準備が整った段階で行われることが多い。これを踏まえると、事業化に向けたステップは相当程度上がってきたといえよう。


提供:建通新聞社