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建通新聞社(神奈川)
2024/12/05

【神奈川】川崎市 生田緑地ばら苑方針を25年度

 川崎市は、生田緑地ばら苑管理運営整備方針を2025年度に策定する。開園から60年以上が経過し、施設の老朽化やバラの感染症の蔓延などが課題となっていることから、民間活力導入の可能性も含めた再整備の方向性や管理運営手法などを取りまとめる。今後は必要な施設や規模、バラの種類、コンセプトなどを整理し、サウンディング調査を実施する予定だ。
 生田緑地ばら苑の敷地面積は約1万2000平方b。バラなどの植栽地は約5000平方bで、芝生広場、管理棟(約160平方b)、温室(約150平方b)、園路などが整備されている。敷地の外にはオールドローズコーナー(約1600平方b)、臨時駐車場(約8600平方b)などがある。
 来年度の方針策定に向けては「サステナブルなばら苑」「歴史・文化拠点となるばら苑」「魅力あるばら苑」の三つの方向性に基づき、取り組みの内容を整理した。「サステナブルなばら苑」では土壌の置換や改良、温暖化による気象環境の変化に適した品種の導入を検討。太陽光発電などの再生可能エネルギーや雨水貯留施設などのグリーンインフラの整備も想定する。
 「魅力あるばら苑」では施設の老朽化に対応するとともに、車いすやベビーカーの移動などにも配慮したユニバーサルデザインを導入。休憩施設やトイレなどを整備して利用者のニーズに応える。
 新たなミュージアムの移転も計画されていることから、ミュージアムの移転候補地となっていた臨時駐車場なども含めたエリア(約3・5f)を一体的に再整備する。ばら苑やミュージアムの他、オープンスペース、障害者や学校などの団体が利用できる駐車場、通路などの配置を検討していく。
 再整備にはDBOやPark―PFIなど民間活用手法の導入を想定。入園は無料から有料に、開園期間は春・秋の計45日間から通年とする可能性も検討する。今後はサウンディング調査を実施して事業者の意向を把握。別途策定する「新たなミュージアム管理運営計画」と連携しながら、25年度末までに方針をまとめる。
 生田緑地ばら苑の所在地は多摩区長尾2ノ8ノ1他。

提供:建通新聞社