石川県議会12月定例会が3日開会し、馳浩知事は提案理由説明で能登半島地震により被災した、和倉温泉における民有護岸について、2年後の2026年度末までに復旧させたいとした。
この中で知事は「港湾区域外は県、港湾区域内は市に公共帰属させ、復旧する。県は今年度、背後に建物がある区間などの護岸工事に着手し、26年度末までの復旧を目指す」と意欲を示した。
道路の復旧工事の進ちょくに触れ「県管理道路は地震からの復旧を進める中、奥能登豪雨により新たに最大25路線48カ所が通行止めとなったが、応急復旧に全力で取り組んだ結果、14路線31カ所まで減少した」と報告。被害が大きかった国道249号輪島市渋田町〜町野町大川間は5日から緊急車両や地元住民限定で通行可能になるとした。
奥能登豪雨により被災した河川について「国の権限代行で来年の出水期までの完了を目指して応急復旧や流木、堆積土砂の除去を進めている」と説明した。
地震による被災者用の仮設住宅は「要望戸数約6900戸のうち約6800戸が完成し、順次入居いただいている。残る約100戸は遅くとも年内に入居できるよう建設を進める」としたほか、「豪雨により浸水した仮設住宅218戸は年内に再度入居できるよう修繕に取り組む」とした。豪雨に伴う被災者用仮設住宅工事は「用地が限られていることから全団地を2階建ての木造住宅とし、要望戸数286戸をすべて着工した。遅くとも来年3月末までの完成を目指す」と述べた。
県内の民間の建築関係者からなる「能登復興建築人会議」(水野一郎会長)が行う、能登らしい古民家の保存活用に向けた活動に触れ、県として後押しする意向を表明した。
来年1月1日に日本航空学園能登空港キャンパスで開く能登半島地震被災者の追悼式の概要について「オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の広上淳一アーティスティック・リーダーの指揮のもと、陸上自衛隊中央音楽隊のソプラノ歌手で本県出身の鶫真衣氏やOEKによる献奏を行う」とした。
県庁近くで改築する社会福祉会館の基本構想は、今年度内策定に向けて今月23日に第2回検討委員会を開催するとした。