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滋賀産業新聞
2024/12/04

【滋賀】県南部土木 草津市野路地先「北川」の改良

 県南部土木事務所は、草津市野路地先にある一級河川北川の改良事業について、来年度から2ヵ年程度をかけて事業対象地内の支障移転等を実施する方針だ。
 事業費は、2ヵ年とも年度当初予算で確保を図る見通し。
 その後については、ボックスカルバート設置工事へと進めていく。同工事は事業主体を近畿地方整備局・滋賀国道事務所へ移し、予算措置・発注を行っていく。主な工事内容は、延長約40b、幅12b・高さ4・6bのボックスカルバートの設置。加えて、函体下の地盤が地震時に液状化する恐れがあることや、地下水位が高い位置にあり、函体堀進時の遮水対策が必要で遮水対象層が粘性土主体であるため、地下水低下工法は適用性が低いことから、薬液注入による遮水工も行う。
 このことから、工期は6ヵ年程度となる見通しだ。なお、遮水工を実施する際には、国道区域外から薬液注入工を行うため、国道の交通規制などは行わないとしている。
 草津市野路6丁目地先を流れる一級河川北川は、周囲に民家やこども園、寺院などがあり、県民・市民の安全確保の観点から洪水対策が必要と判断。過年度に拡幅工事の実施を決定した。工事を進めていくために手法の検討を進める中、現況の河川拡幅工事で概算費用を算出した結果、膨大な費用が必要であることが判明。関係者らで協議し、北川の起点から国道1号と同川が交差する延長約300bに新たに河川を通す方が安全かつ費用を抑えた形で事業が推進できると判断。対象地の用地取得を進めるなど計画的に予算措置を図り、来年度に支障移設と順調に事業を進めている。
 同事務所は、14年(平成26年)に計画更新を行った「淀川水系甲賀・湖南圏域河川整備計画」の中に同事業を含んでおり、JR南草津駅近くの横過部より上流600bの区間において、同河川の河床を切り下げによる河積の拡大と河川の平地化を行い、治水安全度の向上を進めている。

提供:滋賀産業新聞