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秋田建設工業新聞社
2024/12/02

【秋田】国際教養大学新管理棟の建設/基本計画策定のプロポ・最優秀提案者に日建設計

 公立大学法人国際教養大学は、建築から47年が経過し老朽化している管理棟の建て替えに向け、基本計画等策定のプロポーザルを実施し、最優秀提案者に日建設計を選定した。今月中旬以降に契約締結する。5年7月に策定した整備構想では施設規模が6,645uだったが、事業費削減のため約5,500uに縮小した。各諸室や面積などを見直す。また、現管理棟、ファカルティ棟、感染症対策隔離施設の解体後の活用については、駐車場にすることも含め検討する。

 事業は、管理棟など複数の施設で老朽化が進んでいるため、将来を見据えた施設整備を推進するもの。5年7月に策定した施設整備構想では、建て替えや大規模改修などの整備方針を検討。今年4月にまとめた長期ビジョン(6年度〜15年度)では、新管理棟を建て替えて複数施設に分散している機能を集約する方針を盛り込んだ。

 基本計画等策定のプロポーザルには4者が参加し、総合点が356点と最も高い日建設計が最優秀提案者に選定された。業務では、各諸室や面積などの見直しや、現管理棟、ファカルティ棟、感染症対策隔離施設の解体後の跡地活用を検討する。

 総事業費は約40億円を見込む。このうち新管理棟建築工事費に34.8億円、解体工事費に4.2億円を充てる。

 新管理棟の延べ床面積は約5,500u、建設予定地は現管理棟北側の駐車場付近。現管理棟、学生会館に分散している事務局機能と、現管理棟、講義棟、ファカルティ棟に分散している研究室を集約し、教育研究環境の充実を図る。

 工事は従来方式での発注を見込んでおり、8年度に感染症対策隔離施設(8棟)を単年度で解体、新管理棟を9・10年度の2カ年で建築、現管理棟・ファカルティ棟を11年度に解体する。新管理棟の建設後は老朽化している現管理棟・ファカルティ棟のほか、現在使用されていない感染症対策隔離施設(8棟)を解体する。

 来年度は測量・地盤調査、基本設計、ZEB化コンサルティング、実施設計を委託。測量・地盤調査は当初、基本計画に含める予定だったが、分離して委託する。実施設計は基本設計を委託した業者と同年度中に随意契約する予定。

 解体予定の現管理棟は、昭和52年に建設された鉄筋コンクリート造4階建て、延べ床面積3,885u。ファカルティ棟は、昭和55年に建設された鉄筋コンクリート造平屋建て、床面積672u。感染症対策隔離施設(8棟)は、平成3年に建設された鉄骨造2階建て、延べ床面積計2,144u。

 新管理棟の供用開始は11年度を予定。また、機能移転後の講義棟・学生会館については、新管理棟建築後に空き教室の活用を検討し、早ければ11年度に改修する見通し。


提供:秋田建設工業新聞社