鹿児島建設新聞
2024/12/02
【鹿児島】24年度上期入札状況/前年度比 5.3%減の1387件
鹿児島県発注による2024年度上半期の入札・契約動向で、発注件数は前年度比5.3%(77件)減の1387件だったことが分かった。また、談合情報はゼロを継続。指名停止は、設計の過失に伴う粗雑工事等の案件もあった。
入札・契約方式別の内訳は、一般競争99件、指名競争1268件、随意契約20件。発注機関別では、漁港・漁場工事を含む土木部902件(一般競争83件含む)、農政部369件(同5件含む)、環境林務部60件(同5件含む)、観光・文化スポーツ部4件、警察本部47件(同2件含む)、危機管理防災局と出納局が各2件、商工労働水産部1件だった。
下半期は、12月補正予算案でゼロ県債等の設定のほか、6年災の災害査定が進み、国の経済対策に伴う補正予算も見込まれ上半期以上の発注が見込まれる。
談合情報は22年下半期に1件発生して以降、24年上半期まで発生していない。これまでの入札制度改革により透明性・競争性が担保されていることが数字となって表れた。
指名停止件数は4社(県内3社、県外1社)。理由として落札後に技術者の配置ができなくなったことから契約辞退等が原因。指名停止期間は1〜3カ月。
また、抽出事案審査は入札契約方式や部局別、地域性を考慮して6件を審査。この結果、適正に処理したことを確認した。
木佐貫浄治県土木部長は「委員会における審議内容、意見等も踏まえこれからも入札の透明性、競争性の向上等に努め、技術と経営に優れた建設業者の育成と公共工事の品質確保の観点から入札制度の適正な運用、改善等に努めていきたい」と話した。
11月27日、鹿児島市の県庁で開かれた県入札監視委員会(委員長・松田忠大鹿児島大学法学部教授)の中で明らかになった。