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建通新聞社(中部)
2024/12/02

【愛知】中電不 春日井市神領エリアで持続可能な再開発

 春日井市神領町周辺の一帯で、地域住民と一体となった再開発計画「神領プロジェクト(PJ)」が進められている。事業主体は中電不動産(名古屋市中区栄2ノ2ノ5)。同PJは「地域力推進支援型開発」と位置付けられており、開発の初期段階から住民が参画。双方の対話を重視することで開発の意向を共有し、持続可能なまちづくりを目指す。
 場所は愛知県春日井市神領町北1ノ50ノ14と出川町8ノ4ノ1他の、中部電力(名古屋市東区)社宅跡地。敷地面積は5万0458平方b、開発対象面積は3万4793平方b。春日井市が新設する道路に沿って、北東側を「中部大学エリア」、北西側を「地域貢献(賃貸建物)エリア」、南側を「住宅エリア」として整備している。
 中部大学(春日井市)など、各エリアへの進出事業者はおおむね決定または内定しており、現在は進出に向けた施設の整備が進む。
 11月29日には、地域貢献エリアにスーパーマーケット「タチヤ神領店」がオープンした。このエリアでの店舗などの誘致に関しては、近隣住民へのアンケートや意見交換を実施。その中でも要望の多かった、スーパーマーケットや飲食店、学童保育施設などが入ることとなった。本計画では、地域とともにまちを育てていくことを目指すため、進出店舗は周辺で実績のある事業者を中心に誘致。中には住民の協力により、進出が決まったケースもあった。
 また、周辺の地域に比べて住民が集える公共施設が少なかったことから、敷地内にテナントとは別に集会等を行える多目的スペースを整備する。これらの施設の配置は、将来的に必要となる施設など、街の成長も視野に入れたレイアウトを心掛けたという。
 その他、住宅エリアでは86戸の分譲一戸建て住宅を整備する。主に子育て世代の入居が見込まれるため、地域貢献エリアへ通園バスの乗り入れスペースを設置。保護者同士の交流の促進を図る。
 まちの持続性の確保に向けては、中電不動産がまちの管理に関与していく。賃貸収入や各種受託料のほか、店舗からの販売代行受託料などを主な収益源として、建物管理や防犯、にぎわい創出などの取り組みを、周辺住民と一体となって進めていきたい考え。
 プロジェクトの完成となるまち開きは、2025年4月ごろを予定。
 再開発の全体の設計はオオバ名古屋支店、施工はフジタ名古屋支店(ともに名古屋市中区)が担当。
 宅地販売代理および住宅販売は、パナソニックホームズ(大阪府豊中市)が担当する。
 店舗テナントなどの施設の設計は青島設計(名古屋市中区)。タチヤ神領店など各施設の施工は、縁エキスパート(名古屋市名東区)が担当している。


提供:建通新聞社