福井県は27日、福井工業大学の工学部生に向けて県内企業の魅力を伝える、キャリアゼミを行った。会場は、福井市学園3丁目の同大講義室で。
学生は、建築土木工学科の2年生約40人。参加企業は石黒建設、田中建設、永森建設、村中建設の4社。各社の若手社員が、同大卒の先輩としても、後輩にエールを込めてグループワークした。
まず先輩から、自己紹介を兼ね、後輩にアドバイス。一様に「学生時代に、もっとしっかり勉強しておけばよかった」と回顧しつつ、「アルバイトをやり切り、コミュニケーション能力を磨いた」などと積極的に振り返り、充実感や満足感に溢れた。
就職してからの実感は、「(エンドユーザーなど)様々な立場や価値観があり、尊重し合うことが大切」と、仕事を超えた人生の学びを披露。また就活には「インターンシップなどで、大手から中小まで、できるだけ多くの企業をめぐり、相違点を自分の目で確かめてほしい」と注文。
就職先の選択と決定には「職場の楽しさや明るさに対する直感が結構ためになる」などと経験的に話し掛けた。
後輩の質問にも答え、有利な資格は?「設計部門なら2級建築士や1級建築士があり、契約図面に自分の名前を書くことができ、資格手当もある」。(一般的な見方として)建設業は残業が多く、ブラックなのでは?「自分はお金が欲しいので残業はまったくOK。働く上で、会社で自分が何をしたいのか明確にした方がいい」。現在大学で野球部に入り、続けるにはモチベーションが欠かせないが、仕事のモチベとは?「変化する工程(日々の積み重ね)を、職人さんたちとも共有し、仲よくなったり、遣り甲斐にする」などと、率直に話し合った。
なお県では、今回のように学生に積極的に働きかけ、県内企業の魅力に触れる機会を提供。学生の県内定着や、UIターン就職の促進を図りたいとしている。