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建通新聞社四国
2024/11/22

【愛媛】松山市公営企業局が上下水道事業経営懇談会

 松山市公営企業局は11月14日、市内で2024年度上下水道事業経営懇談会を開き、上下水道事業の進捗状況などを報告した。この中で下水道整備課で進めている雨水管理総合計画策定の進捗について触れ、取り組み状況や今後のスケジュールなどを説明。これまで基礎調査やモデルの作成、地域ごとの課題整理と整備目標の検討を行ったとし、今後は段階的対策方針と計画の策定へ移行し、25年度内に計画を取りまとめるとした。
 雨水管理総合計画は、気候変動の影響による降雨量の増加や都市化の進展による雨水流出量の増加といった新たな課題に対応するため、事前防災を計画的に進める目的で策定する。対象区域は市公共下水道の全体計画と同じ6943・4f。
 これまでに基礎調査や浸水シミュレーションに必要となるこれまでの雨の降り方の分析や浸水被害状況を整理、浸水シミュレーションを行い、その結果に基づき浸水要因の分析と地域ごとの課題を整理した。今後は雨水出水浸水想定区域図を作成するとともに、地域ごとの課題を解消するため、各地域の整備目標や対策目標(段階的対策方針)を設定し、それに基づき段階的対策計画を策定する。これら内容を雨水管理総合マップとして整理する。
 下水道ではこの他、汚水処理の普及や下水道雨水整備、下水汚泥の有効利用などについて説明した。汚水処理については国が掲げる26年度概成に向け、26年度95・0%を目標に整備中とした。下水道雨水整備では、浸水被害軽減に向け、過去に床下浸水などの被害があった10地区の整備を推進していることなどを報告した。下水道汚泥の固形燃料化施設の整備では25年度中に運転開始を予定していることなどが報告された。
 一方、上水道の事業進捗状況では、総延長約200`の基幹管路(導水管、送水管、配水本管)の耐震化や配水本管から重要施設までの配水支管を耐震化する重要施設への給水ルートの確保などについて説明した。
 基幹管路については導水管の耐震化は23年度におおむね完了したとし、今後は送水管や配水本管を重点的に耐震化する考え。配水支管を耐震化する重要施設への給水ルートの確保では、救急医療機関14カ所(第1期)は17年度に完了、救護所(小中学校)24カ所と松山まどんな病院(第2期)は25年度に完了予定とし、今後は第3期として、透析医療機関9カ所に着手していく。

提供:建通新聞社