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建通新聞社(神奈川)
2024/11/26

【神奈川】県 全河川の3次元点群データを初めて取得

 神奈川県県土整備局は、県内の河川の3次元点群データを取得し、今後の河川管理に活用する考えだ。水中も測量できるグリーンレーザー測量を用いて河川内部も含めた周辺の地形データを作成し、河床状況を把握する。県が管理する全ての河川でグリーンレーザー測量を実施するのは初めて。取得した3次元点群データは、電子化を進める河川台帳と合わせて河川データの一つとして管理する方針。
 対象となるのは、ダムの上流部などを除いた県が管理する全河川。多摩川や鶴見川、帷子川、大岡川など県東部の48河川244`と、酒匂川や金目川、中村川など県西部の37河川229`、相模川などの県央部を流れる17河川167`に分割して業務を行う。国際航業(東京都新宿区)、アジア航測(東京都新宿区)、パスコ(東京都目黒区)に委託し、2025年3月21日までに成果を得る。
 グリーンレーザー測量は、ドローンや航空機などに搭載した機器から特殊なレーザーを照射し、水中も測量することができる技術。陸部と水部を同時に計測できるため、人力や船による計測が難しい海岸や港湾、河川の測量に適している。
 相模川では19年度に、酒匂川では一部区間で毎年グリーンレーザー測量を実施していたが、それ以外の河川では行っていなかった。今回の委託では、水部は1平方bあたり4点、陸部は1平方bあたり16点の密度で3次元点群データを取得する。
 測量により河床の状態を確認し、水部のデータから局所的な洗堀や堆積土砂の箇所を把握する。また、陸部のデータで堤防の状況も確かめる。
 取得した3次元点群データのその他の活用方法については、県土整備局の出先事務所なども含めて検討する方針だ。今後、河川の3次元点群データを定期的に取得するかどうかや対象範囲なども合わせて、活用の仕方を探る。
 業務箇所は、横浜市旭区上川井町〜西区みなとみらい6丁目地先他、秦野市蓑毛〜平塚市唐ケ原地先他、相模原市緑区小渕〜寒川町一之宮地先他。

提供:建通新聞社