大津市道路建設課は、「JR瀬田駅前」の広場整備事業について当初、一般競争入札で10月に建設コンサルタントを発注する予定であったが、これは12月にズレ込む見通し。24年度末をメドに事業手法の検討業務に着手し、JR瀬田駅前広場整備の具体化を目指していく。
また、同課では、昨年度に解決策のひとつとして、歩行者デッキ(高架型の歩道)L120bの橋梁工事も計画し、そのほかにも、市道幹1057号線における国道1号(起点)からJR瀬田駅前広場までの区間の道路予備設計を行い、パーク&ライドスペースの機能を付加するため道路空間の再配分に着手。その全体として駅前広場基本設計(3000〜7000平方b)の整備イメージを検討しており、瀬田駅前自転車駐車場歩道橋の橋梁補修工事については、ジェイテック(大津市)で3月末に完了。
同市では、以前に開かれた活性化委員会において、現状の課題として、駅広場面積の不足等が挙がり、駅広場面積の不足は、解決策(地元提案)として、▽大戸川工事事務所・公共駐輪場等の土地を利用した第2広場の整備、▽バス・タクシー乗り場を駅広場の2階に新設、▽歩行者デッキによる歩行空間の確保―の3点が提案。そのほかに、駅北側に一般車の乗降場がないため全ての一般車両が南口へ集中する―という現状の課題には、▽駅北側に一般車両の乗降場の暫定整備、▽周辺道路(墓西側)を整備することで一般車を広場から排除―の意見が挙がった。また、駅広場面積不足の解決策に対して、第2広場の整備は、代替地の確保が必要(大戸川ダム工事事務所・駐輪場)、新たな進入路の整備に伴う河川工事(大規模な橋梁工事が必要)、駅改札の新設が懸案となり、バス・タクシー乗り場を駅広場の2階に新設は、2階部へのスロープの長大化(国道1号交差点の立体化)、柱設置による広場1階部が空洞化するが挙がった。歩行空間の確保は、隣接商業ビルと接合させる場合にはビルの改修が必要(再開発事業)も懸念事項として取り上げられていた。今後は、現地踏査など、現駅前広場における交通施設(駅、路線バス、タクシー、一般車送迎など)の利用状況、歩行者の動線や滞留の状況を把握し、現駅前広場の問題点も含めて、再整備に向けた課題に取り組んでいく。
なお、中央コンサルタンツ(名古屋市西区)が瀬田駅前広場基本設計業務を担当している。
提供:滋賀産業新聞