日本郵便(東京都千代田区)と京都駅ビル開発(京都市下京区)は、京都駅北側の京都中央郵便局の敷地と京都駅ビル西第2駐車場敷地を一体的に再整備する「京都プロジェクト(仮称)」の環境影響評価準備書を公表した。延べ床面積約11万9000平方b、高さ約60bの複合施設を整備し、駅ビルと歩行者デッキで接続する計画だ。
現在は施設の基本・実施設計などを進めており、環境アセスメントと都市計画の手続きを経て、25年度以降に施工者を選定する。解体工事(工期約3年)に着手後、約1年後から並行して新築工事(工期約3・5年)を行う予定で、全体では約4・5年の工期を見込む。
■用途はオフィス・ホテル・商業施設など
施設の主要な用途は、京都駅エリアの発展を担う“新時代にふさわしいオフィス”としている。さらに、宿泊だけでなく滞在を楽しむことができるホテル、地域のにぎわいを創出する商業施設などを導入する予定だ。
交通計画では、▽駅前広場の高速バス乗降場機能の事業計画地への移設▽地下街や京都駅ビルとの接続による立体的な歩行者回遊ネットワークの形成▽歩道と一体的なピロティ状の歩行空間(軒下空間)の創出―などを検討する。
また、施設の熱源・設備計画では、コージェネレーションや地下水熱利用、高効率熱源、自然換気システムなどの導入を検討する。さらに、外壁の高断熱化によるエネルギー消費量の低減や二酸化炭素排出量の削減などに取り組む。
建設地は京都市下京区東塩小路町843ノ12他。敷地面積は1万0500平方b。
京都市では、準備書などに関する意見書を12月26日まで受け付けている。
提供:建通新聞社