大和ハウス工業は、2030年の開業を目指し「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」に本格始動する。11月19日に同プロジェクトの概要を発表。建て替え後のビルも旧マルビルの円筒形の外観デザインを踏襲し、地下4階地上40階建ての超高層複合ビルとする。高さは旧マルビルの約1・5倍となる約192b。設計は日建設計・フジタ設計共同体が担当。施工はフジタが行う予定だ。
主要構造は地上が鉄骨造で地下が鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨、鉄筋コンクリート造。延べ床面積は約7万4000平方b。建設地は大阪市北区梅田1ノ9ノ20の敷地3246平方b。工期は25年冬〜30年を予定している。
施設内には、ホテル、イノベーションオフィス、コンサートホール・舞台、商業施設、ミュージアムなどを設ける。ホテルはラグジュアリーホテルや都市型ホテルを誘致し、2種類のホテルで総客室数約280室を計画している。
全体のデザインコンセプトは「都市再生のシンボルツリー」。建物の円筒形状はガラスカーテンウォールで構成し、外装には大樹の枝葉をイメージした緑化ルーバーを整備する。旧マルビルの屋上に設置されていた「回る電光掲示板」も継承する考え。
地上に設けるピロティは、地下2階から地上4階までに及ぶ球体アトリウムと連続しており、地下街「ディアモール大阪」と接続する。また、地下には四つ橋線の西梅田駅に接続する地下通路を新設し、改札口なども設ける予定。
建て替え後の名称は未定としており、今後決定する。
9月に地上部の解体が完了した跡地は、大阪・関西万博の開催期間中、シャトルバスのバスターミナルとして活用される。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社