神奈川県県土整備局は、県道42号藤沢座間厚木線(都市計画道路座間荻野線)のV期区間について、整備に向けた準備を進めている。本年度は道路の予備設計と環境影響評価を実施し、順調にいけば2025年度にも測量に着手する。予備設計はカナコン(横浜市瀬谷区)、環境影響評価は中央復建コンサルタンツ横浜営業所(横浜市中区)が担当。26年度の供用開始を目指すU期区間に続き、途切れなく整備を進めたい考えだ。
県道42号藤沢座間厚木線のV期区間は、県道63号相模原大磯線の三田小学校入口交差点から国道412号線の成井田交差点付近までの900b区間。かながわのみちづくり計画では「将来に向けて検討が必要な道路」に位置づけられている。地元の厚木市が道路整備の必要性や効果、地域課題の整理などを行っており、おおむね課題の抽出が完了した。
V期区間の概略ルートは、地域活動の拠点となっている子中コミュニティパーク(子合児童遊園)や地蔵堂を通る計画だ。道路整備に当たっては、施設を移転して機能を確保するなどの対策を取らなければならず、地域コミュニティが分断されるという問題に対して地元の理解を得る必要もある。地域課題の解決に向け、今後厚木市と調整を行う方針だ。
また、V期区間はU期区間と同様に広範囲が埋蔵文化財包蔵地に該当しており、発掘調査などに時間を要すると見込んでいる。
U期区間は、厚木市下荻野の中三田陸橋上交差点から三田小学校入口交差点までの約1170b。約380bの高架部で橋脚1基と橋台1基の建設、上部工の他、約790bの平面部で残る用地取得や埋蔵文化財調査、工事を実施している。高架部では、橋脚9台を含む東側(中三田陸橋上交差点側)の約半分の橋梁が完成済み。平面部は約3割で工事が完了した。
26年度内の開通を目指すU期区間工事が終了するまでに、V期区間の本格的な調査や設計を行いたい考えだ。
県道42号藤沢座間厚木線は、藤沢市葛原の県道22号横浜伊勢原線の新東山田交差点から県道63号相模原大磯線の三田小入口交差点に至る幹線道路。整備する道路の計画幅員は、片側2車線の車道6・5b、両側の歩道3b、路肩0・5b、中央分離帯2bの合計22b。
提供:建通新聞社