県設備設計事務所協会は13日に県との意見交換会を開き、設計業務期間の分散化や設計者の責任区分などについて改善を求めた(=写真)。
意見交換会には同協会の守山康仁会長や県営繕課の川口新二課長らが出席。守山会長は「県からは多くの問題について配慮していただいているが、まだ改善を要望する課題がある。耳を傾けてほしい」とあいさつした。協会は「複雑化する設計と監理業務にさらなる精度向上が求められる。若手技術者の育成に向けて、可能な限りの長い業務期間と適正な設計料を確保できるよう要望する」と説明し、意見交換に入った。
設計期間の「分散化」については「期間が長く設定されていても9月に概算の提出が必要。概算の精度を再検討。また、可能な限り今年度に設計、次年度に工事というスタイルを続けてほしい」と要望。県は「予算枠の裁量(営繕課)を現行の工事費500万円から1000万円に引き上げる。10月以降に発注する次年度の設計をさらに充実したい」と説明した。また、発注者・設計者。施工者の責任区分を明確にするよう求めた。「設備設計に要求される業務範囲は増加し、施工に関する詳細な知識まで当然のように求められる。たとえば、詳細な工程検討や工法、継手の選定まで判断が必要で、今や我々の責任は荷が施工者の技術範囲まで及んできた。何かというと設計や監理者の責任になるのはおかしい」と問題を提起した。
このほか「実情に近い委託料と業務人役の算定」「県営住宅の設備点検」「実施設計発注時には明確に範囲を絞った基本設計書の提示と適切な工事予算」などについて、早期の改善を要望した。
日刊建設工業新聞