富山県の第3回「富山型ウェルビーイング住宅(仮称)」検討委員会が15日、富山市の県防災危機管理センターで開かれ、2段階に見直した性能水準案や推進方策案が示された。
県カーボンニュートラル戦略に基づき、県の地域特性や住宅の特徴を踏まえ、県独自基準の住宅を新たに定めるもの。省エネや断熱性能が高く、環境や健康に優しい同住宅の普及拡大を図る。冒頭、金谷英明土木部長が「これまでの意見を踏まえて修正を加え、最終案として作成した。さらに良いものにしていきたい」と述べた。
新築住宅の性能水準案によると、環境負荷の低減と快適性を(1)高いレベルで確保する「推奨」(2)最大限まで追求する「チャレンジ」−の2段階を設定。基本項目では、断熱性能が(1)0・34(2)0・23で、国の省エネ基準やZEHを上回る数値とした。ともに気密性能は1平方メートル当たり1平方センチ以下。太陽光発電は(1)原則設置(2)要設置で、耐震性能が(1)耐震等級2(2)同3とした。配慮項目は、エコ住宅設備やレジリエンス、健康・ヒートショック対策の各設備のうち、(1)2項目以上(2)4項目以上を選択する。
既存住宅の改修については、ゾーン改修で断熱性能0・60、壁量1倍、全体改修で断熱性能0・34、気密性能5以下、壁量1・25の基本項目を設けた。
推進方策案では、事業者向けの技術講習会、技術解説書の作成、アンバサダー登録を挙げた。このほか、各種助成制度の紹介、新制度の検討、同住宅の展示・体験などを進める。