日本工業経済新聞社(群馬)
2024/11/18
【群馬】県教委 伊勢崎特別支援学校 年度内に増築棟建設工事発注
県教育委員会が再整備を進めている伊勢崎地域特別支援学校(伊勢崎市粕川町)について、2024年度内に増築棟の建築工事を先行して発注する見通しを示した。11月補正予算案で2024年度から26年度までの債務負担行為として18億2767万3000円を設定。27年度の高等部生徒の受け入れを目指し整備を進めていく。基本設計および実施設計は群馬建築設計センター(前橋市)が担当した。
同学校には主な施設として◇1982年棟=RC造平屋建て、床面積2277u◇94年棟=RC造平屋建て、床面積968u◇2004年棟=RC造平屋建て、床面積1368u−が配置されており、それぞれ廊下で接続している。
再整備では1982年に建設された校舎を解体し、高等部の設置や教室不足の解消に対応するための増築棟と体育館を建設する。スペースや導線などに課題があった給食室および再調理室については、増築棟内に整備される搬入口に隣接して設置することで利便性を向上させる計画となっている。
今回発注となるのは増築棟2棟の建築工事。W造平屋、床面積約1310uの南棟と、S造2階建て、延べ床面積約3246uの北棟が対象となる。
南棟には小・中等部の教室や職員室などを設置。北棟は1階が中等部の教室や小・中等部の特別教室、2階に高等部の教室などを設ける。なお、機械設備および電気設備工事については、来年度に予算要求する。
2026年度以降には、既存校舎の解体、外壁改修などの長寿命化工事などが予定されている。トイレ改修や必要教室の再整備を行うほか、新たに整備する体育館の1階部分に車やバスの乗降スペースを設ける。さらに、校地が拡張されることから、登下校時の送迎車の混雑解消のための駐車場や200mトラックが確保できるグラウンドの整備など、快適な屋外環境の確保を図っていきたいとしている。なお、24年度に敷地造成工事を萩原土建(伊勢崎市)、造成設備工事を中西工業(伊勢崎市)がそれぞれ受注している。
同校は県初の知的特別支援学校として1958年に開校、2013年度に伊勢崎市立伊勢崎養護学校から県立伊勢崎特別支援学校へと移管。以前行われた文部科学省の調査により、普通教室が19室不足している状態で、特別教室などを普通教室にあてて対応している。