寄居町は、町内を流れる吉野川に架かる3本の橋梁について、修繕工事を計画している。安全を確認する点検で、いずれも危険度が4段階のうち2番目に高いと診断されたことを受けて行う。今年度中に設計業務を完了し、工事自体は3本一括して来年度に発注する予定だ。
橋梁は、東武東上線・男衾駅の東側の富田地内の農地を走る町道上にある。上流から5003号橋(H桁橋、橋長8・5m幅員2m)、5004号橋(H桁橋、橋長8・4m幅員2m)、5005号橋(H桁橋、橋長8・5m幅員1・4m)の3本で、いずれも小規模だが、経年劣化が進んでおり、一部で腐食が見つかったり、コンクリート部分の劣化などが確認されたりしている
2021年度の安全点検で、危険度について4段階の区分のうち、上から2番目の区分に相当すると判定された。安全点検は、5年に一度の実施が法律で義務付けられたもの。診断結果では、「橋の機能に支障が生じる可能性がある」として、「早期の措置を講じる」ことなどが求められていた。
こうした点検を受けて、町が現状で修繕対象としているのは、ほかに16橋梁あるという。今後も増加する可能性があるといい、「予算繰りの難しさはある」(建設課)という。理想的には、数年後までには修繕させたい考えだ。
3本については、国からの補助を受けて、修繕工事をまとめて発注する予定という。「専門性の高い工事となり、まとめることで一定規模の事業費になり、事業者が応札しやすくする」(同課)ことなどが狙いだ。
すでに設計業務は、アジア航測埼玉支店(さいたま市、電話048−816−3511)が進めており、11月中をめどに概算の工事費が見積もられて示されることになっている。
現状では、工事費が3000万円未満と見込まれており、指名競争入札になることが想定されている。
その場合、25年6月ごろに町から指名通知され、6月下旬に応札。実際の契約は7月上旬になるスケジュールが想定される。工期は26年3月までになる予定。
提供:埼玉建設新聞