国土交通省と近畿2府5県4政令市の土木部長らによる2024年度秋季近畿地方ブロック土木部長等会議が11月12日に和歌山市内で開かれた。今回は@予算の執行促進策と執行上の課題A第3次・担い手3法などを踏まえた働き方改革や品質確保への取り組みB国土強靱(きょうじん)化施策(5か年加速化対策)の成果C地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)の実装に向けて」―の四つの議題について意見交換した。
「第3次・担い手3法などを踏まえた働き方改革や品質確保への取り組み」については、公共工事などの働き方改革や品質確保のより一層の推進に向けて週休2日や書類に係る負担軽減策の取り組み状況を共有し、時間外労働規制の適用などを踏まえた諸課題などに関して意見を交わした。また、取り組み状況の把握・明確化のために設定された「新・全国統一指標」について24年品確法の改正やこれまでの取り組み状況を踏まえて話し合った。
「予算の執行促進策と執行上の課題」については、執行率の推移や不調・不落対策について議論した他、補正予算案の議会への上程状況などを確認し、予算の執行促進策について議論した。
「国土強靱(きょうじん)化施策(5か年加速化対策)の成果」については、計画期間の終盤に差し掛かっている一方で、大規模地震の切迫や気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化、加速化するインフラ老朽化に対応する必要がある。このため、引き続き国土強靱化の取り組みを継続的・安定的に推進する必要があることを確認し、国土強靱化施策に関する最新の状況を共有するとともに、これまでの効果事例などを紹介。国土強靱化の成果についてのPR事例などを共有した。
「地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)の実装に向けて」については、国交省総合政策局で23年8月から有識者検討会を設置し、25年度には手引きの取りまとめを予定していることなどを説明。「群マネ」の普及に向け、発注者側だけでなく事業者側の観点も手引きなどに盛り込んでいくことを確認し、事例紹介などを行った。
あいさつの中で国土交通省大臣官房の森下博之参事官(イノベーション)は、「建設業の働き方改革や生産性の向上には国交省と都道府県が連携して取り組みを進めることが重要」との認識を示し、「新4K」の実現に向け、各府県の市町村への指導を求めた。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社