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建設経済新聞社
2024/11/15

【京都】京都プロジェクトがアセス準備書 令和7年度以降工事見据え施工者選定

 日本郵便梶i代表取締役社長千田哲也氏、東京都千代田区大手町2丁目3−1)、京都駅ビル開発梶i代表取締役社長若菜真丈氏、京都市下京区塩小路通烏丸西入東塩小路町614)が、京都市下京区の京都駅北側に計画する「京都プロジェクト(仮称)」について、京都市環境影響評価等に関する条例に基づき、事業実施に伴う環境影響評価(環境アセスメント)準備書を明らかにした。
 京都プロジェクトは、日本郵便と西日本旅客鉄道梶iJR西日本)が所有する敷地において、既存の京都中央郵便局と京都駅ビル西第2駐車場を解体後、敷地を一体的に整備し、複合施設1棟に建て替える計画。複合施設は事務所(オフィス)を主用途に、ホテル、商業施設、駐車場、バスターミナル等を併設する。京都のまちの玄関口として周辺景観に配慮しつつ、新たなランドマークとなる建築物を目指す。
 都市再生緊急整備地域(京都駅周辺)に位置することから、都市再生特別措置法に基づき、都市再生事業者として都市計画マスタープラン等の上位計画や方針を踏まえて、京都駅前エリアの各種課題に対応する公共貢献を導入し、容積率及び高さ等の都市計画提案を行う予定。
 公共貢献として、@駅前広場にあるバスターミナルの一部(高速バス乗降機能)を新築建築物内に移設A京都駅直通の新たな連絡通路や京都ポルタ(京都駅前地下街)との接続による立体的な歩行者ネットワークの形成B帰宅困難者を受け入れられるよう防災備蓄倉庫を備えた一時滞在施設(アトリウム等)の整備等を行う予定。
 高さ約60m(塔屋含む高さ約67・5m)、容積率約1000%として規模は延約11万9000u(建築面積約9700u/駅ビルと接続する歩行者デッキ及び車路デッキを含む)を予定する。内訳は事務所約6万2000u、ホテル約2万u、商業施設約1万3000u、駐車場約2万2000u、バスターミナル約2000u。
 計画地の京都市下京区東塩小路町843−12他の敷地面積は1万0500u。用途地域は商業地域で31m第一種高度地区。
 複合施設はS造・SRC造地下4階地上14階建で、主なフロアの構成としては、地下4階が駐車場、地下2階(地下街接続階)が駐車場、商業施設、地上1階が商業施設、バスターミナル、ホテル、車寄せ、アトリウム、2階(駅ビル接続階)が商業施設、ホテル、事務所、3階が事務所、5〜9階が事務所、10階がホテル、13階がホテル、14階が屋上広場など。
 自動車等の駐車場及び自転車等の駐輪場は敷地内に駐車場が約300台、駐輪場(自動二輪車含む)が約1000台を確保する。
 2030(令和12)年度の温室効果ガス46%削減(2013(平成25)年度比)を目指し、空調熱源や設備計画においてはコージェネレーションや地下水熱利用、高効率熱源や自然換気システム等の導入を検討するとともに、外壁の高断熱化等によるエネルギー消費量の低減や二酸化炭素排出量の削減等に取り組む予定。
 地下水利用については、熱利用の検討のほか、汲み上げた地下水の一部をトイレ洗浄水や冷却塔補給水などの雑用水として利用することで、上水利用量の低減を図ることを検討する。
 建物屋上等は高木・低木・草花による様々な緑化空間の確保に努める。建物屋上は一般開放を行うなどの憩い空間の創出を図る。
 環境影響評価書公告後の都市計画手続きを経て、施工者選定後に工事着手する予定。解体・新築工事期間は約4・5年を想定する。 令和7年度以降に施工者選定、解体工事(工事期間約3年予定)、新築工事(工事期間約3年半予定)。
 準備書の委託先は日建設計(東京都千代田区)。