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　神奈川県警察本部は、警察本部庁舎の電気設備をまとめた増築棟の整備に向けて、検討を開始した。本部庁舎の東側に位置する駐車場に新築することを想定しており、建設可能性を探るため、矢野建築設計事務所（横浜市磯子区）に調査を委託した。２０２５年１月31日までに成果を得る。来年度は調査結果を基に基本計画を策定する考えだ。
　本部庁舎では建物や施設設備の老朽化が進み、職員数の増加によるフロアの狭隘（きょうあい）化なども課題となっている。23年度にはリニューアルに向けた基本構想を金子設計（横浜市磯子区）に委託して方向性をまとめ、現況の問題点の洗い出しを実施。老朽化した電気や給排水設備の更新や、津波や浸水に備えて地階の電源設備を上層階に配置するなどの災害対策を検討していた。
　基本構想の中で設備の更新方法についての提案があり、更新スペースを確保できる増築棟を建設する方向に方針を変更した。調査では、増築棟を建設するに当たっての条件や関係法令・条例などを整理し、増築棟の規模感の検討を行う。本部庁舎のフロアの狭隘化に対応するため、執務室を設けることも考えている。
　本部庁舎全体のリニューアルの検討はストップし、設備面の更新を優先する。電気設備などの更新と合わせて、庁舎内部の改修も段階的に実施していく方針だ。更新や改修に当たっては、県警察としての機能を保持したまま工事を行う必要がある。
　対象となる駐車場は本部庁舎と横浜税関の間に位置しており、歩道や植栽なども含めたおおよその規模は３０００平方�b。90台以上が駐車できるスペースがある他、車庫も設置している。
　県警本部庁舎の規模は、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造地上地下３階20階建て延べ５万８７７４平方�b。１９９１年に竣工した。
　所在地は横浜市中区海岸通２ノ４。

提供：建通新聞社