大津市は、市営プール(公園プール・市民プール)について、廃止も視野に今後の在り方検討を25年度から進めていく。今後のスケジュールについて、公園プールは、25〜26年度に在り方検討を行い、27〜28年度に1件のプールを廃止する見通しで、市民プールは25〜27年度に在り方検討・準備に取り掛かり、28年度から2件のプールを廃止する予定。廃止したプールの跡地活用は、幅広い年齢層にとってより満足度の高い公園を提供する―という考えを示している。
また、公園プールのなかで、皇子が丘公園プールと、雄琴臨水公園プールは耐震補強が必要であり、市民プールは、地域等でスポーツが行われているなか、夏季限定で開設する屋外プールの維持管理費や耐用年数を踏まえ、継続について検討が必要と判断している。
今後は、公園プールについては、利用状況、運営収支、民間プールの配置、他都市のプール設置状況を把握し、市民意識調査(アンケート)を実施、市民から見た公園プールの現状を把握。附属機関として市営プール在り方検討委員会を設置し、プールの在り方等について諮問する。また、在り方の方針に基づき地域住民と協議を行うとともに、関係部局との情報共有を図っていく考え。市民プールは、屋外プールについては、今後の方針を決めたうえで、地元自治会と協議を行い、関係部局との情報共有を図る。
同市の対象となるプールは、市民プールが、伊香立市民プール、坂本市民プール、曽束市民プール、晴嵐市民プール、富士見市民温水プールの5プールと、公園プールが、皇子が丘公園プール、なぎさ公園プール、雄琴臨水公園プール、田上公園プール、唐橋公園プール、南郷公園プール―の6プールで計11プールがある。そのなかで、共通の課題として、老朽化による大規模修繕が必要となることから、コストの縮減及び平準化が問題とされており、公園プールについては、利用者数は令和元年を下回ったままで今後もプールの運営状況は赤字が続くものと想定。また、市営プール等において、学校プールの外部委託を活用した学校水泳指導の実施も進めていく考え。
同市では、(仮称)大津市行政改革プラン2025の策定に取り掛かっており、そのなかの改革実行プランとして、8つの取組方針に29の取組項目を設定して改革を進めていく考えで、▽公共施設マネジメントの推進について、公共施設の適正化の検討、市立幼稚園の規模適正化、市営住宅マネジメントの推進、児童遊園地維持管理等の推進、市有施設の省エネ等の取組の推進、プールの在り方検討、勤労福祉センターの在り方検討。そのほかにも民間活力による事業推進として、官民連携手法の活用、指定管理者制度の適正化。地方公営企業会計等の経営改革は、水道事業の経営の健全化、下水道事業の経営の健全化、ガス事業の経営の健全化、持続可能な卸売市場事業の推進―に取り掛かっていく。
提供:滋賀産業新聞