川崎市は、夢見ケ崎動物公園再整備計画の骨子案を取りまとめた。加瀬山の豊かな自然の中に公園や動物園を集約したゾーニングは維持しつつ、老朽化した動物舎は公園の魅力向上や動物福祉などの観点から建て替えの可能性を検討する。2025年度に再整備計画を策定。26年度から27年度にかけて基本・詳細設計、28年度から3カ年程度かけて工事を行うスケジュールを想定している。
夢見ケ崎動物公園の管理面積は約6・6f(動物園エリアは約1・1f)。加瀬山の里山樹林に囲まれており、東側には慰霊塔や古墳がある広場、西側には公園や展望デッキ、中央に動物園のエリアが位置する。入園は無料で、9月時点で51種280点の動物を展示している。
開園から70年以上が経過したことから、老朽化した施設を再整備して園内の魅力や利便性、動物福祉の向上を図る。現在は再整備に先行して、多目的室や授乳室などを備えたパークセンターの建て替え、園路のバリアフリー化、動物舎の一部補修などを実施している。
老朽化した動物舎をすべて建て替えるかは未定だが、設置から長い年月が経過したサル舎やインコ舎、バックヤードなどは今後5年間で建て替えを予定する。シマウマ舎やレッサーパンダ舎、動物病院などは補修または増築して利用する。
開園を継続しながら段階的に整備する計画で、動物の退避スペースは設けずに空いている動物舎やスペースを活用する。現時点では従来手法で設計や工事を発注する方針。26年度から設計、28年度から工事を行う考えだ。
管理運営は民間パートナーと協働で実施することを目指しており、11月22日と25日に開催するPPPプラットフォーム意見交換会で事業者の提案を募る。施設整備の方向性や管理運営の手法、運営費獲得の方法、参画の可能性について事業者と対話する。11月13日まで参加を受け付ける。
夢見ケ崎動物公園の所在地は幸区南加瀬1ノ2ノ1。
提供:建通新聞社