草津市は、計画している高穂中学校施設改修事業について、来年度は屋根及び外壁工事に係る実施設計を発注する考え。新年度当初予算に委託費を計上し、事業を推進していく考えだ。
工事は26年度(令和8年度)を予定。発注方式等は今後検討していく見通し。
同校は、校内敷地が狭く仮設校舎が設置できない状況から過年度に、長寿命化整備事業としての全体整備から不具合が生じている箇所から優先して整備し、長期にわたって工事を実施していく「部分改修事業」に切り替えた。今回進めていく工事はその一環で、27年度(令和9年度)からは設備改修整備に着手し、部分的な修繕・改修を行い長期的に学校の修繕を実施していく。
同中学校は、草津中学校から分離し84年に開校。学区内の宅地開発や工業化による在籍生徒数の増による教室不足解消のため、過年度には開校時の普通教室棟の増築整備を実施。その他、バリアフリーや修繕整備は適時に行っていた。
関連して、将来的な施設整理の基礎となる「公共施設白書」において、建築年数の経過とともに建物の老朽化が進むことから、現在の施設の機能を維持するためには、建物の大規模改修(部位や設備の更新)や、耐用年数の過ぎた建物の建替えが必要と示しており、その費用は、今後60年間の保全費と建替え費の総額を推計すると約1534億円と見込んでいる。財政が逼迫する現況の改善として、修繕や更新などを計画的に実施することで建物の長寿命化を実現し、建替え周期を延ばすことにより将来コストの減少を図ることを目標として定めた。同工事もその一環で、市は引き続き各教育施設の長寿命化整備等を推進し、適正な公共施設総量を図っていく方針だ。
提供:滋賀産業新聞