横浜市は、瀬谷中学校の移転・建て替えに向けた事業概要を明らかにした。新校舎の延べ床面積を約9400平方bと想定し、2026〜28年夏に新築工事を実施する計画。工事発注に当たっては、一般競争入札の総合評価落札方式を採用する予定だ。総事業費を約60・6億円と見積もった。これらの事業概要を公共事業事前評価調書案としてまとめ、市民意見を募集するとともに、11月11日の公共事業評価委員会に諮る。
瀬谷中学校(瀬谷区中央5ノ41、敷地面積約1万9041平方b)では最も古い校舎が築60年を超えている。老朽化や教室数の不足、通学距離の長さなどを解消するため、旧神奈川県立瀬谷西高校の跡地(瀬谷区中屋敷2ノ2ノ5、敷地面積約3万7000平方b)を取得し移転する計画。高校の校舎解体は神奈川県が実施する。
建築局では新校舎の想定規模を鉄筋コンクリート造4階建て延べ9400平方bに設定。人口推計に基づく28年度の普通教室数である一般学級18室を確保する。24年度時点では通学区域内で大規模な住宅の建設予定がないため、将来的に学級数が増えるほどの生徒数の急増は見込んでいないという。
環境配慮の一環として、工事発注の際は総合評価落札方式でY―SDGsの認証状況を評価する項目の適用を検討している。
総事業費は約60・6億円と見積もった。内訳は、新築工事費が約51・2億円、校庭整備費が約4・3億円、委託費が約5・1億円。瀬谷中学校の解体費用は含んでいない。
設計を山下設計・松本陽一設計事務所JVが手掛けている。基本設計を25年3月31日まで、実施設計を同年4月〜26年3月までに完了させる。
26年にも新校舎の建築工事と敷地西側グラウンドの整備を始め、28年の夏休みまでに新校舎を完成・移転する予定だ。その後、29年までに東側グラウンドを完成させる。中学校移転後の跡地活用に関しては、庁内で検討を進める方針。校舎解体工事の実施主体については今後調整する。
提供:建通新聞社