金沢市は5日、第2回金沢健康プラザ大手町再整備基本計画検討部会(表志津子座長)を市役所第一本庁舎で開き、事務局側が再整備基本計画骨子案(新施設機能案、整備内容案ほか)を示し、意見を交わした。
再整備の基本方針として、メインコンセプトには「未病対策の推進拠点〜市民の健康増進と未病対策の発信〜」、サブコンセプト(1)に「市民の健康増進と福祉の向上を図る拠点〜健康増進と共に医療・介護・福祉サービスの提供〜」、(2)「災害時医療救護活動の拠点〜災害発生時における第一次救護所としての機能」を掲げた。また、健康プラザ大手町(大手町地内)は金沢城大手門の正面に位置し、新施設も現敷地内において整備方針であることから、建築の視点として▽景観に配慮した外観(耐震性と景観に配慮し、柱に加え、外壁を備えた屋内駐車場を設置)▽緑を感じられる憩いとくつろぎのある空間づくり(建物は前面道路から後退した位置に配置し、開放感を持たせる)▽地球環境やバリアフリーに配慮した建物(省エネやバリアフリーに配慮し、明るくゆとりのある空間を整備)−を目指していく意向が示された。
整備内容(案)については、現施設は西館(RC造地上4階、地下1階建て延べ2515・66平方メートル)、東館(同1761・45平方メートル)の2棟で構成するが、新施設は1棟とし、階層はRC造地上5階建て(高さ制限20メートルの範囲)、延べ床面積は現施設の未使用スペースを整理する一方で、1階(ピロティ)部分に駐車スペースを確保することも踏まえ、3900平方メートルを目安としている。
新施設の機能(案)に関しては、既設・健康スタジオの事業内容を見直すほか、情報ルームは機能拡張に伴い、名称を「未病ルーム(仮称)」に変更。健康チェック、未病対策の知識、医療・福祉・介護に関する相談や情報発信、「近代医学発祥の地」の歴史なども展示する。学校保健に関する機能では、2次検診の実施スペース(現在使用していない眼科室、耳鼻咽喉科室など)を廃止し、カウンセリング事業も見直す。栄養研修室(調理室)は廃止予定。また、新たな機能として「未病・健康」をテーマに、多様な分野が集合したまちなかの多世代等交流拠点の設置を検討していく。
今後のスケジュールも示され、来年1月前半に開く第3回部会で基本計画(案)を協議。同月下旬以降、第2回保健医療審議会に基本計画が諮られ、年度内に審議会から村山卓市長へ答申予定となっている。