国土交通省川崎国道事務所は、国道357号多摩川トンネルの浮島ランプ部の予備設計をエイト日本技術開発(東京都中野区)に委託した。多摩川トンネルから地上の道路にすり付ける区間の構造や交差点の予備設計、近接する構造物への影響に関する検討などを行う。今後のスケジュールは未定。シールドトンネルの施工に向けては支障となるコンクリート殻の撤去を続けており、本年度内の完了を目指す。
多摩川トンネルは大田区羽田空港から川崎区浮島町までの延長3・4`。トンネルの外径は約16bで、幅員3・5bの片側1車線の車道を整備する
予備設計の対象は延長0・6`で、既設の市道浮島2号線にすり付ける。最も深い部分は約30bで、延長約400bの区間をボックスカルバートで整備する。浮島2号線へと近づく区間は延長約120bがU型擁壁、延長約60bが重力式擁壁となる想定で、最も深い部分の擁壁の高さは約5bを見込む。
この他、浮島2号線との交差点の設計、JFEスチールのパイプラインと近接する区間の施工への影響に関する検討などを行う。工法は設計の中で検討し、同位置にある既存の道路の切り回し工事も想定する。
川崎市では浮島2号線から多摩川トンネルまでの道路を整備するための予備設計を2022年度に実施。ランプの整備については市と調整していく。
現在は多摩川トンネルのシールド工事に向けて浮島側と羽田側の立坑を整備しているが、ケーソンの施工に支障となるコンクリート殻を確認したため撤去を続けている。
提供:建通新聞社