建設新聞社
2024/11/01
【東北・福島】25年度に設計着手/福島県立医科大学が附属病院本館を建て替え
福島県立医科大学は、附属病院再整備基本構想を策定した。再整備に当たり施設の中心である附属病院本館(きぼう棟)の居ながら改修が困難であることから、福島市光が丘1地内の現病院敷地内に新病院棟を新築する手法を選択。2025〜26年度にかけて基本・実施設計、27〜30年度に建築工事、開院後に解体・外構に着工するスケジュールを示した。病床数は652〜716床を予定。
現在の附属病院は敷地12万9566・6平方bに13棟総延べ9万3832・3平方bの施設群で構成し、病床778床を有する。この中心となるきぼう棟は1987年に建設したRC造地下1階地上10階建て、延べ5万7134平方bの施設で老朽化や狭あい化が顕著となっている。
こうした課題に対応するため本年度は、きぼう棟の建て替えなどを含め敷地内における効果的な再整備の実現に向けた基本構想・基本計画の策定業務をシステム環境研究所・梓設計JVに委託。今回、その第1段階となる基本構想がまとまり公表した。
今後は新病院棟の規模や機能、設計条件、事業費など、25年度に予定する基本設計のベースとなる基本計画をまとめる。
基本構想で示した再整備の概要は、新病院棟と既存施設を合わせた総病数が652〜716床で、このうち高度急性期医療受け入れへHCU12床を新設するほか、新病院については個室化を図る。外来患者数は1日当たり最大1500人を想定し、手術室12〜15室を設ける。さらに健診機能を持つ疾病予防センター(仮称)の新設を検討する。
新病院棟の建設場所は、きぼう棟に接続しているふくしまいのちとみらいのメディカルセンター棟(みらい棟)と隣接する必要があるため、同棟東側の外来駐車場、西側の現1号館を候補地として検討する。
発注方式に関しては設計・施工分離、ECI、DBなどを想定し、早期の決定を目指すとしている。
提供:建設新聞社