建設新聞社
2024/10/31
【東北・宮城】宮城県環境事業公社が新産廃処分場工事を公告
宮城県環境事業公社は30日付で、宮城県大和町に整備を計画する「新産業廃棄物最終処分場建設工事」を総合評価落札方式による条件付き一般競争入札で公告した。仕様発注方式だが、浸出水処理施設は性能発注方式を適用する。予定価格は143億3672万2000円で、浸出水処理施設の設計費と建設費32億4631万9000円を含んでいる。
参加申請は11月26日まで、入札書と技術提案書の提出は2025年1月10日まで受け付け、技術審査のヒアリングは2月上旬に行い、下旬にも落札候補者を決定し契約する予定だ。
総合評価点は100点満点とし、価格以外の評価点60と価格評価点40を配点。価格以外の評価は技術提案に55点、企業と技術者の実績に5点を振り分ける。技術提案書は実施工程表のほか、施工計画・工程管理(17点)、品質管理(13・5点)、運用・維持管理(13・5点)、周辺環境および企業・周辺住民への配慮(11点)についての事項をまとめる。
参加資格は宮城県内に本社または営業所を有する4〜5社JVで、構成員のうち1社以上は県内本社であること。JV形態は共同施工方式(甲型)と分担施工方式(乙型)の選択制を採用する。
実績要件についてJV代表者は、経審の土木一式工事または建築一式工事の総合評定値1500点以上、過去20年間に陸上埋立方式の一般廃棄物最終処分場あるいは産業廃棄物の管理型最終処分場の元請け施工実績など。サブ構成員に関して、浸出水処理施設の担当者は経審の清掃施設工事および機械器具設置工事の総合評定値が1000点以上、過去20年間に最終処分場の浸出水処理施設の施工実績など。それ以外の構成員は、経審の土木一式工事または建築一式工事の総合評定値850点以上などを求める。いずれも個別施設の容量などに関する実績は設けない。
建設地は大和町鶴巣大平・幕柳地内で、民間の土砂採取場があったところ。敷地面積は58・65fで、このうち埋立面積は13・28f。埋立地は1期区画と2期区画に分かれる。埋立容量は230万立方bを確保し、廃棄物が約178万立方b、覆土が約59万立方bのオープン型とする。埋立期間は20年で、処理方式はサンドイッチ方式としている。浸出水処理能力は300立方b/日以上。浸出水処理施設は埋立地に隣接して配置し、管理棟や防災調整池も設ける計画。
工事概要は、埋立地造成工が掘削量約20万立方b。遮水工が27万3390平方bで二重遮水シート+自己修復シート+ベントナイト混合土。浸出水処理施設工(アルカリ凝集沈殿+生物処理+凝集沈殿)。浸出水調整槽工2槽(2万4000立方bと9000立方b)。このほか集排水施設工、関連道路工、管理棟工、計量棟工、上下水道施設工、付属施設工など。
工期は全体が28年3月24日までとするが、27年12月末までに当面の廃棄物受入に必要な浸出水処理施設、管理棟、計量棟、ユーティリティを引き渡すこと。
基本計画と基本設計および地形測量、浸出水処理施設を除く実施設計、発注者支援業務はエックス都市研究所が行い、環境影響評価は復建技術コンサルタント、水文調査および地質調査はエイト日本技術開発がそれぞれ担当した。
提供:建設新聞社