トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2024/10/30

【大阪】近畿圏広域地方計画キーコンセプト決める

 国土交通省近畿地方整備局は、新たな関西広域地方計画の策定に向け、第6回の近畿圏広域地方計画有識者会議(座長・小林潔司京都大学経営管理大学院特任教授)を10月25日に開き、2050年を見据えた「関西広域地方計画」の中間取りまとめ(素案)策定に向けた意見交換を行い、キーコンセプトを「KX(Kansai Transformation)〜交わり、つながる、変革する関西〜」に決めた。議事に先立ち近畿地整の長谷川朋弘局長は、昨年7月に閣議決定された第3次国土形成計画について触れ「時代の重大な岐路に立つ国土において、危機を乗り越え、夢や希望の持てる国土の将来ビジョンだ。関西広域でも有識者や行政に意見をいただいており、今回は広域連携や施策について議論を進めていきたい」とあいさつした。

■地域生活圏に「次世代の都心」の構築を

 会議では、関西広域地方計画中間取りまとめ(素案)が説明され、意見交換が行われた。委員からは、防災分野に関して「緊急輸送路の強靱(きょうじん)化について記載し、整備だけでなく耐震化や無電柱化についても漏れのないように」との要望があった。
 また、観光振興に関しては「観光に関するプロジェクトには暑熱対策の視点を取り入れるべき」との意見や「交通インフラに関する記述を追記すべき。大きな観光資源があってもアクセスできなければ意味がない」などの意見が出された。
 港湾空港関係では「関西国際空港へのアクセスだけでなく貨物物流の連携強化についても方向性を示すべき」との提案があった他、地域生活圏については「全体として人口減少は進んでいるが、局所的には人口が増えている。次世代の都心を構築するべきだと考える」などの意見が出された。

■中間取りまとめは12月中公表へ

 同計画の構成は、関西が目指す五つの将来像を設定。目標とする「活力ある圏域づくり」に資する将来像として「挑戦し、成長する関西」と「豊かに誇り高く暮らせる関西」を設定。また、「安全・安心な圏域づくり」に資する将来像として、「災害に屈しない強靱な関西」と「人と自然が共生する持続可能な関西」を設定。「個性豊かな圏域づくり」に資する将来像に関しては「人々を魅了し続ける関西」を設定している。
 今後の策定スケジュールとしては、中間取りまとめ策定に向けて近畿圏広域地方計画協議会を開催し、12月中に公表する予定。また、国土交通大臣決定は今冬以降となる見通しだ。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社