房総地域東京湾口道路建設促進期成同盟会の設立総会が29日、かずさアカデミアホール2階201会議室で開催された。期成同盟会の設立を全会一致で決議したほか、役員や2024年度事業計画および予算など全議案を原案の通り決定。高橋恭市・富津市長は、冒頭のあいさつで「県南13市町で組織し、活動を続けてきた房総地域東京湾口道路建設促進協議会は、期成同盟会へと生まれ変わり、建設促進に向けて力強く歩み始めようとしている。多くの皆さまの力を合わせ、思いを一つにすることで、先人たちが夢見た東京湾口道路の建設も実現可能と強く思っている」と話した。
来賓として、参議院議員の猪口邦子氏と豊田俊郎氏、渡辺務・県議会議員、鈴木伸宏・県県土整備部道路計画課企画室長(四童子隆部長代理)が祝辞を述べた。
猪口氏は「このような大きなプロジェクトは、与野党、党派を超えて国のため、将来世代のため、深い愛国心を持つ人が集う期成同盟会にしてほしい」と呼び掛けるとともに、最先端の技術を組み込んだ高速道路と高品質なインフラの研究に期待を寄せた。
豊田氏は、放射状に広がる道路ネットワークの構築に当たり、東京湾口道路の重要性を強調した上で「設立総会までこぎ着けたことは大きな第一歩」と評価した。
事業計画によると、24年度は国土交通省、県など関係機関等に対して東京湾口道路の早期建設を要望するほか、東京湾口道路に関する情報収集、調査、研究を行う。また、道路整備促進期成同盟会千葉県連合協議会に加入する。さらに、これら事業の実施と期成同盟会の円滑な運営を図るため、会議を開催する。
正会員は、富津市長(会長)、鴨川市長(副会長)、いすみ市長(副会長)、館山市長(理事)、茂原市長(理事)、勝浦市長(理事)、袖ケ浦市長(理事)、鋸南町長(監事)、御宿町長(監事)、木更津市長、君津市長、南房総市長、大多喜町長。
賛助会員として、木更津市建設業協同組合、君津建設業協同組合、袖ケ浦建設センター事業協同組合、富津市管工事業協同組合、富津市建設業協同組合、富津市測量設計業協同組合、富津電業会、富津転業土木造園協同組合などが名を連ねている。
また、衆議院議員2人、参議院議員5人、県議会議員12人に顧問を委嘱した。
房総半島と神奈川県三浦半島を結ぶ延長約17kmの道路として構想されている東京湾口道路の建設は、東京湾環状道路の一翼を担うプロジェクトで、房総地域のみならず三浦半島地域やその周辺においても地域活力が創出されるとともに、東京圏への過度の集中緩和も期待できる。
首都圏の均衡ある発展、半島性の解消、魅力ある房総地域のさらなる活性化を促進するため、早期建設が必要不可欠となっており、構想の具体化に向けて国などへより一層強く働き掛けることが求められている。
要望活動については、相手方との調整などを進め、25年1月までを目標として実施する。