県農林部の技師ら若手職員が参加する「第8回測量競技会」が22日、深谷市にある埼玉県農林公園で開かれ、水準測量の部は秩父農林振興センターチームが、また、今回初めて開催した3D測定の部は東松山農林振興センターBチームがそれぞれ優勝した。
この競技会は、技術職員の測量技術研鑽を目的として2014年から開催しており、今回が8回目。冒頭のあいさつで、農村整備課の三谷健太郎主幹は「埼玉県測量設計業協会のご協力を得て開催しており、今年度も事前の下打ち合わせ、測量の準備、そして本日も含め計4回、農林公園に足を運んでいただいている」と埼測協の協力に感謝の意を表した。続けて「この測量競技会を通じて測量技術の向上を図るとともに、現場の状況を把握する能力を養い、設計等に反映させていただければと思う。本日は水準測量と3D測定を行っていただき、優勝、準優勝、第3位のほかに様々な賞を用意している。測量作業はチームワークが重要になると思っているので、皆さん協力して優勝目指して頑張ってください」と呼び掛けた。
続いて埼測協の笠原俊也副会長は「1月1日の地震や9月の豪雨に見舞われた能登半島へ、私たち協会員も災害復旧のために行っている。その中では今日行う水準測量、3D測定は実際の現場で使っているもの。今後、必ず役に立つ内容なので、災害が発生した時に、このような形で作業を行うということを思いながら取り組んでほしい。測量作業は誠実、正確、そして迅速に、この3点を意識しながら頑張ってほしい」と激励した。埼測協は、技術調査委員会(吉田順一委員長)を中心に20人が参加して、測量機器の準備や取扱い説明、事前練習等の業務に協力した。
開会式の後、競技会場で機器の操作説明を受けた後、測量の事前練習を実施。その後、競技に移った。競技は農林部の技師を中心に若手職員36人が、所属別に1チーム3人で構成された12チームに分かれてスタート。水準測量は、会場内の仮ベンチマークの標高を10メートルとし、各チームに振られた色のナンバー1から4の4点の高さを測定。採点は精度と所要時間で評価。3D測定は、各チームにiPadを貸与し、その中の3Dソフトを利用して測定対象の屋外トイレの屋根や壁の点群データを取得し、面積を求めるもの。評価は2つの誤差で精度を競った。3D測定は今回初めての採用し、競技よりも体験を目的としたことから、誤差が一番少なかったチームのみを表彰した。その結果、水準測量の部は、優勝が秩父農林振興センター、準優勝は加須農林振興センター、3位は春日部農林振興センター。3D測定の部は、東松山農林振興センターBが優勝した。景品には、三角スケールが贈られた。
提供:埼玉建設新聞