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日刊建設タイムズ社
2024/10/28

【千葉】総事業費に2.2億円/二重堤堰下池の洪水吐改修等/県長生農業

 県長生農業事務所は「県営下永吉地区土地改良事業(ため池)計画」に基づき、茂原市にある老朽化したため池「二重堤堰2(下池)」において洪水吐27・71mの改修と取水施設の更新などを行うとともに、付帯工として下流側へ法尻ドレーン77mを設置する。年度内に測量・設計をまとめ、2025年度に洪水吐の改修工事、26年度に付帯工事を実施し、26年度内の完了を目指す。用地買収補償費5200万円などを含む総事業費は2億1840万円の見込み。
 設計を含む測量試験1800万円、洪水吐工1億600万円、付帯工3200万円を投入する。
 二重堤堰は、茂原市上永吉1284―4に所在し、二重堤堰1(上池)と二重堤堰2(下池)で構成。堤体は傾斜遮水ゾーン型および護岸ブロック構造で、堤高5・7m、堤長150m、有効貯水量4万m3。江戸時代以前に築造された。
 築造から157年以上が経過し、斜樋と底樋の取り付け部付近および洪水吐右側側面から漏水が発生しているため、早期改修が必要となっている。洪水能力5・8m3/sの水路流入式洪水吐は、右側側面から漏水が発生していることから、洪水能力6・46m3/sの三面越流式に改修する。
 取水施設の更新は、斜樋と底樋の取り付け部付近から多量の漏水が発生しているため、既存の階段式ため池栓を撤去し、スライドゲート式取水孔と緊急放流ゲートを設置する。
 そのほか、堤体または基礎からの漏水状況として、上流側の水面線から中央右岸で沈下し、漏水が懸念されることから、浸透水対策として、下流側に法尻ドレーン77mを整備する。
 11日に、土地改良法第87条第1項の規定により、茂原市の一部を受益地域とする「県営下永吉地区土地改良事業(ため池)計画」を決定した。times