徳島県は、海陽町浅川に広大な敷地を有する種苗生産施設で、海水を供給する取水施設の改修を計画している。これに向けて本年度「揚水施設」を設置するために機場予定地点を定めた上で、現地調査や構想設計などを進める。業務は10月12日付でチェリーコンサルタント徳島営業所(徳島市)で開始、2025年3月25日に終える。25年度以降に具体化する。
同施設は海での種苗生産施設・加島事業場(栽培漁業センター)として1980年に完成した。道路に囲まれた部分の大きさは約120b×80b弱。この中に貯水槽や育苗施設、沈砂池など、円形や長方形の施設が多数ある。屋内での種苗は現在、アユ、クルマエビ、アワビなどを生産している。これ以外にも周囲に施設がある。
種苗の生産・育成に不可欠な海水は沖合の海底から取水して、一度給水塔部分の高い位置に揚水した後、各水槽に供給している。施設全体が老朽化しており今回、主に揚水施設を対象に構想をとりまとめる。
機場予定地点で地形や地質、現況施設などの現地調査を行う他、新たなポンプ原動機の機種、台数、口径、位置、形式、基礎工などを比較し、施設の配置と規模の概略を検討する。既存ポンプ施設は診断により機能を評価して健全度を判定する。用排水ポンプの機能診断は立軸・3台を対象に行う。頭首工、トンネル部分なども診断する。
同施設の所在地は海陽町浅川字鍛冶屋47。現在は公益財団法人徳島県水産振興公害対策基金(徳島市)が管理する。
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建通新聞社