曽於市は、市営住宅の集約建て替えに向け、民間と連携したエリアの魅力向上を図り、居住水準の確保を目指す「末吉地区エリア開発プロジェクト(PJ)」を計画している。候補地は、向江団地で借り上げ公営住宅(20〜30戸)と複合施設建設を予定し、想定スキームはPPP(官民連携)。今後、立地確定や土地購入、テナントを発掘するため、国土交通省のWeb会議システムで11月15日に実施するサウンディング(官民対話)に参加する。
集約する5団地の現状は、管理戸数75戸のうち26世帯(34.7%)が入居。構造は簡易耐火構造平屋建てと2階建てで老朽化が著しく、一部には給湯設備とシャワー設備も無く、トイレは一部が非水洗となっているほか、高齢化率が8割超、単身世帯数は19世帯で73.1%と高い。
エリアは、閑静な住宅街で小学校(300m)や市営プール(550m)、健康センター(600m)が近い。
事業概要は、市が民有地を買収し、事業主体が土地を借り受け、建造物の設計・施工、テナントを誘致する。2026年度以降の着工、28年度以降のオープンを目指す。
同市では、岩手県紫波町で公民連携事業開発コンサルティング業務を行っているオガール(岡崎正信社長)とアドバイザー契約を結び、6月に独自のサウンディングを実施。現在、2グループ(1グループはJV)と対話を続けている。
なお、11月15日の国交省主催のWeb会議には、出水市が(仮称)道の駅「出水」整備と指宿市のかいもん山麓ふれあい公園の民間活用検討が事業者選定に向け意見を交える。