新潟県入札監視委員会(委員長・阿部和久新潟大学副学長)は22日、定例会議を新潟市中央区で開いた。4−6月期における予定価格250万円以上の工事475件から6件、予定価格100万円以上の業務481件から1件を抽出し、審議を行った。
このうち、指名競争入札の「新発田地域整備部凍結防止剤倉庫建築その他工事」は2回目の入札で15社中12社が辞退。その後、不調随契となった。県は辞退者が多かった要因を、業者が他自治体発注の工事を優先したものと分析。また、不調の原因については、同工事に含まれる解体について、壊してみないと分からない不確定要素があり、安全策で高い価格で応札した業者が多かったとの見方を示した。委員からは「内訳の『金属』が全社とも200%を超えており、県の見積もりは適切だったのか」との疑問が呈され、県は「見積もりの取り方を工夫していきたい」とした。
「新潟港(西港区)廃棄物埋立護岸嵩上工呼び設計業務委託」では、指名業者の見積もり価格に開きが見られた。県は最低価格の見積もりについて、他港の業務も請け負い現場を理解している業者のものだとし、適切だと判断した。委員の「あまりにも差が大きすぎないか」との質問に対しても、見積もりと入札額が同額だったことから、業者が見積もりに誤りがあったと認識する点はなかったものとし、「各社とも適切に割り出した金額である」との考えを述べた。
制限付き一般競争(総合評価落札方式)の「一般国道148号道路更新防災(公共橋補)補正新大所川橋塗装塗替工事」は、1番札の業者が高得点ながらも低入札調査基準価格を大幅に下回ったため、2番札に落札決定した。県は、1番札の業者に評価値確定手続きの意向を確認したところ「必要な技術者2人の配置ができない」と辞退したためと経緯を説明した。
このほか、指名競争入札の「一般県道黒又山大栃山線県単道路防災対策落石対策工事」、「一般国道352号防安国土強靭化(雪寒内地国道)道路改良工事」などについても審議を行った。