復興への希望を、熊本から全国へ―。日本最大級の防災イベント「防災推進国民大会」(通称・ぼうさいこくたい)が19・20日の2日間、熊本市で開催された。国民の防災意識向上と、災害に関する知識・経験の共有、関係者の連携構築を目的に毎年開いており、9回目。九州では初めてとなる。
中央区の熊本城ホール、国際交流会館、花畑広場を会場に、過去最大の400を超える団体、およそ1万7000人が参加。日頃から防災活動に取り組んでいる産学官民の様々な団体が一堂に会し、ステージ発表やブース展示、ワークショップなどを通して情報発信した。
初日は熊本城ホールでオープニングセッションがあり、主催者から内閣府の坂井学防災担当相が「災害の多い我が国で、その被害を最小限に抑えるには、自助・共助・公助を合わせていくことが不可欠。いま一度、災害への備えを新たにし、防災力の一層の強化、国民一人ひとりの防災意識の向上に取り組まなければならない」と声を上げた。
開催地を代表して、木村敬知事は「大災害の経験から得られた教訓、災害対応のノウハウ、創造的復興の取り組みを全国に発信することで、国民一人ひとりが改めて防災について考え、行動する機会にしたい」と挨拶。大西一史熊本市長は「力強く復興する熊本のまちの姿を是非見てもらいたい」と呼び掛けた。
各会場では、災害の教訓や復興の歩みなどをテーマにしたトークセッション、最新の災害支援資機材等を並べた展示ブース、防災に関する各団体の活動等を紹介したポスター展示などがあり、多くの来場者で賑わった。
建設業関係団体では、日本建設業連合会が「災害時の役割」、全国建設業協会が「地域建設業の取り組み」、全国さく井協会が「防災井戸」をテーマにパネル展示。県内からは、県産業資源循環協会が「災害廃棄物処理の支援活動」、県建築士会が「住まいの耐震化を建築士がお手伝い」、県地質調査業協会が「災害時の活動」、ARIAKEが「熊本災害復旧と在外国人防災活動」をテーマに情報発信した。
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