仙北市議会の議員全員協議会が21日に開催され、庁舎機能の移転・集約に関し、旧角館総合病院の病院棟解体設計(汎建築設計事務所)が今月18日にまとまったことから工事費について説明した。当初、解体費は5.6億円としていたが、想定よりもアスベストが含まれていたことから、工事費は約2.3億円増の7億9,505万9,100円(税込)とした。解体工事の契約締結は12月議会に上程し、7年7月の工事完了を目指す。
庁舎機能の移転・集約は、老朽化で使用困難になると想定される田沢湖庁舎と西木庁舎の機能を、角館上野庁舎に移転・集約するもの。角館上野庁舎は旧角館総合病院の病院棟を解体、管理棟を改修し整備する。
解体する建物は全10施設(外来棟:RC2F1,895.58u、本館:RC5F7,058.58u、厨房棟:RC1F443.41u、リハビリ棟:RC1F507.17u、大腸検診棟:RC1F402.87u、木造棟:W2F354.22u、事務棟:S1F95.25u、車庫〔2棟〕:S1F100u、CB1F69.76u、物置棟:CB・W1F60.22u)。
令和元年に行ったアスベスト調査では、外来棟と本館にアスベストが含まれているとしていたが、今回、石綿障害予防規則の改正を受けて石綿含有建材調査者による詳細な調査を実施。解体する建物ほぼ全てにアスベストが含有していることが判明した。工事費増額分の約2.3億円はアスベスト撤去費の増によるもの。また、改修する管理棟にもアスベスト含有が確認されているため、病院棟解体工事とともにアスベスト除去を行う方針。
解体費7億9,505万9,100円(税込)のほか、設計・工事監理費約1,466万4,100円(税込)も別途、継続費として設定する方針。庁舎機能の移転・集約の全体事業費は約19億6,000万円で、解体費がかかり増しになった分は、管理棟や田沢湖庁舎の改修内容を精査することで調整。全体事業費の変更はないとしている。
また、機能集約後に解体する田沢湖第2庁舎のアスベスト事前調査にも今年度から着手する方針で、558万8,000円(税込)の委託費を想定。業務期間は今年12月〜7年5月までで、債務負担行為を設定する方針。
提供:秋田建設工業新聞社